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工藤会総裁、美容手術に不満抱き襲撃指示か 看護師刺傷

朝日新聞デジタル 2/16(木) 5:11配信

 指定暴力団工藤会(北九州市)が市民らを襲撃したとされる一連の事件のうち、2013年1月に福岡市で女性看護師が刺された事件の審理が20日、福岡地裁で始まる。検察側は、工藤会トップで総裁の野村悟被告(70)が美容外科での手術の出来に不満を抱き、襲撃を指揮したとみており、通信傍受(盗聴)の記録も交えて立証する。

【図表】工藤会最高幹部らが立件された主な事件

 20日から始まるのは元工藤会系組幹部の中田好信被告(41)の公判で、一連の事件の被告では2人目。

 中田被告が関与したとされるのは、(1)12年4月、北九州市小倉南区の路上で福岡県警元警部の男性(当時61)が銃撃された事件(2)13年1月、福岡市博多区の路上で帰宅途中の女性看護師(同45)が頭や胸などを刺され負傷した事件(3)14年5月、北九州市小倉北区の駐車場で男性歯科医師(同29)が刺され負傷した事件。いずれの事件でも野村被告が指示したとされる。

 このうち、初めて審理される看護師刺傷事件の契機になったと検察が注目しているのが、野村被告が美容外科で受けた手術だ。出来や術後の対応に恨みを抱いた野村被告が、担当看護師だった女性の襲撃を計画。配下の最高幹部らを通じて中田被告らに襲撃させた、と検察側はみる。

 捜査関係者によると、元警部銃撃事件の発生を受け、福岡県警が工藤会組員らの携帯電話の通信を傍受した際、看護師事件の端緒をつかんだ。会話の中に、事件に関わる組幹部らへの報酬についてのやりとりなどが含まれていたという。検察側も傍受の証拠を立証に使うとみられる。

 中田被告は各事件について組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)罪などに問われている。工藤会からの離脱を表明しているため、工藤会にとどまる他の共犯の被告らとは審理が分離され、先行している。

 弁護側によると、中田被告は(2)事件で実行役の送迎をしたことなどはおおむね認めているが、野村被告の指揮命令に基づいて事件に関与した認識はなく、組織的殺人未遂罪は成立しないと訴えるという。(1)と(3)の事件では発砲したり、刺したりといった実行行為は認めているが、殺意などは否定する方針という。

 一連の事件では、実行役の送り迎えなどをしたとされる元工藤会系組員の和田和人被告(38)の公判が昨年12月に結審し、検察側は懲役20年を求刑。判決は3月に言い渡される。

朝日新聞社

最終更新:2/16(木) 5:43

朝日新聞デジタル