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【松木安太郎の視点】気になったのはベンチワーク。あのバタバタ劇が失点を招いたのでは?

SOCCER DIGEST Web 2016/10/7(金) 12:00配信

「こんなに頑張っているのに代えられちゃうのかな」。選手は気になってベンチを見てしまうものだ。

 その部分で攻撃をボリュームアップできなかったのが、イラク戦の一番の課題。点を取った後に自分たちのリズムを保って、さらに追加点を取りに行く。そういう部分をどうやって作り上げていくかが、今後の最も大きなテーマかもしれない。
 
 同じく見逃せないのが、失点のシーン。ベンチが交代選手を用意してバタバタしていた時に、点を取られてしまった。失点した時間帯の日本は、決して悪いリズムではなかったし、疲れている選手もそれほどいなかった。これといってチームが機能していないという感じでもなかった。つまり、あそこは動かなくてもいい時間帯だったのではないだろうか。
 
 もし、あの交代が試合前に用意したプランだったとしても、ピッチ内の状況を見て遅らせる判断だってできたはずだ。それでも交代をしたいのであれば、ピッチ内の選手たちが混乱しないように、すぐに指示を出すべきだろう。こういう厳しい試合では、流れをしっかり把握しなければいけないのに、自ら苦しくしてしまった面があると思う。
 
 イラク戦のような誰が変わってもおかしくないような展開だと、「俺、こんなに頑張っているのに代えられちゃうのかな」と選手は気になってベンチを見てしまうことがある。それで一瞬集中力が途切れ、ポカっと穴が開いてしまったエアポケットのような形で失点した印象が強い。ゲームの大事な局面で、そういう状況が生まれてしまったのは、ベンチワークのミスもあったのではないかと思う。
 
 ただ、交代出場で最後の最後に決勝点を叩き込んだ山口は、本当に良い仕事をした。本人も「チームに貢献するために何かしなければいけないと思っていた」と言っていたけど、あの時間帯に交代で入るのは難しい。同点にされた後の出場で、プレッシャーも負担もかかる。いろんな意味でのリスクを負っての出場だったので、あのゴールは本当に報われた気持ちだろう。
 
 それに原口の奮闘には頭が下がる思いだ。あれだけ激しくアップダウンしていたのに、試合終盤でもまったく運動量が落ちなかった。清武、柏木もすごく頑張っていたし、彼らには「俺たちが次の時代を担うんだ」と思わせるような雰囲気があった。これは、今後につながる好材料だ。
 

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最終更新:2016/10/7(金) 22:34

SOCCER DIGEST Web

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