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大手紙が広告拒否! 20世紀の名著『ユダヤ人 なぜ、摩擦が生まれるのか』のどこが禁書か

2016/11/1(火) 9:00配信 有料

WiLL

『ヴェニスの商人』の契約

馬渕 渡部先生が監修された『ユダヤ人 なぜ、摩擦が生まれるのか』(原題:The Jews/中山理訳/祥伝社)の原著は1922年、つまりソ連政府が成立した年に刊行されていますが、金融社会、グローバリズム、移民問題など、現代の国際社会の実態を、100年近く前に予言している。これが本邦初の翻訳だというのも意外です。著者のヒレア・ベロックという作家はイギリスでは大きな存在だそうですね。
渡部 20世紀前半のイギリスを代表する作家といえば、バーナード・ショウ、H・G・ウェルズ、G・K・チェスタトン、それにヒレア・ベロックです。
 ベロックは、ロシア革命後のユダヤ人の国際的な金融支配がイギリスにとってもユダヤ人にとっても非常に危険なものになってきているから、いまのうちにユダヤ人と融和する道を開かなければいけないと言っています。いわばユダヤ問題についての予言と警告の書です。広く読んでもらいたい本なのですが、すべての新聞から広告の掲載を断られてしまいました。
 たしかに、最近のイギリスの人名事典ではベロックは「反ユダヤ的」と書かれていますが、決してそんなことはない。むしろ、ユダヤ人の社会や文化に敬意を払っていました。この本で秘書のユダヤ人女性ルービー・ゴールドスミスに献辞を捧げていることでも、それは明らかです。さらにベロックは「このままではユダヤ人が危うい。ひどいしっぺ返しをくらうのではないか」と心配している。ヒトラーが政権の座に就く10年も前のことです。ところが、ユダヤ人のことを書けばいまはみんな反ユダヤ主義者にされる。日本の新聞も、なぜか「ユダヤ人」という言葉に神経をとがらせていて、書名に「ユダヤ人」とあればどんな内容であろうと広告掲載を拒否するんです。
 ところで、馬渕さんが日下公人さんと対談したご本『ようやく「日本の世紀」がやってきた』(ワック)にユダヤ系の経済学者ジャック・アタリのことが出てきますが、実はぼくはアタリと会ったことがあるんです。竹村健一さんのテレビ番組「世相を斬る」の出演者の一人として、フランスのミッテラン大統領に会う予定だったのですが、ミッテランの都合が悪くなって、大統領補佐官のアタリにインタビューすることになった。そのとき、どうもユダヤ人をからかったと思われたらしく、アタリが血相を変えて怒ったんです。私の番組なら潰れたってかまわないけれど、他人の番組だから謝った覚えがあります。ユダヤ人にはああいうところがあるんですな。本文:18,581文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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渡部昇一(上智大学名誉教授)・馬渕睦夫(元駐ウクライナ大使)

最終更新:4/12(水) 12:15
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