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有馬記念の後にGI開催って、どーなのよ? 今季のJRA日程に違和感

webスポルティーバ 1/11(水) 14:30配信

 今年も東西の金杯で幕を開けた中央競馬。昨年は16年ぶりの生え抜き女性騎手のデビューや、海外ビッグレースの馬券発売など、コアな競馬ファン以外にもインパクトを与える話題が続き、1年を通した盛り上がりに大きく貢献した。続く2017年も、この勢いに乗りたいところだ。すでに発表されている新設、変更点として、大阪杯(4月2日/阪神・芝2000m)とホープフルステークス(※申請中、12月28日/中山・芝2000m)のGIIからGIへの昇格、有馬記念終了後の12月28日の開催、地方競馬の祭典JBCと中央競馬の同日開催(11月3日)など、特にレースの格付けや開催日程に関連したものが多い。

【写真】昨年デビューした16年ぶりの生え抜き女性騎手

 ところが、これらの施策に関しては、諸手を挙げて歓迎という声ばかりではなく、むしろ懐疑的な意見も聞こえてくるのが現状だ。

 まず、大阪杯のGI昇格について触れる。これまで、秋シーズンは天皇賞・秋(東京・芝2000m)、ジャパンカップ(東京・芝2400m)、有馬記念(中山・芝2500m)と、古馬の芝2000~2500mカテゴリーのGIが3つあるのに対し、春シーズンは6月の宝塚記念(阪神・芝2200m)までGI競走が行なわれない。そのため、古馬の一線級は長距離の天皇賞・春(京都・芝3200m)を目指すか、あるいはドバイシーマクラシック(メイダン・芝2410m)、ドバイターフ(メイダン・芝1800m)や香港のクイーンエリザベス2世カップ(シャティン・芝2000m)などの海外の中距離競走に活路を見出すほかなかった。そういった意味では待望された中距離GIであり、有力馬の国外への流出を防ぐ効果も狙ったものだった。しかし、今や各国とも大レースのスケジュールはグローバルな基準で考えられており、その流れには逆行するものでもある。

「戦略的に春に中距離のGIを作ることは必要だったのですが、ちょっと拙速に進めすぎた感はありますね」

 日本経済新聞社の野元賢一記者はそう分析する。

「もともと2007年に国際セリ名簿基準委員会の定めるパートI国に日本が昇格するまでは、GI競走を自由に作ることができました。その最後に作られたものがヴィクトリアマイルです。これは突然その時期にできたGI競走ですが、1600mという点に若干問題はあったものの、戦略に需要と供給が一致し、さらに全体のバランスも損なうことなく収めることができました。しかし、パートI国に昇格後はGI競走を自由に作ることができず、既存の競走で好メンバーを集め、そのレースにおいて3年間で一定以上のレーティング(※1)を獲得することが必要となりました。
※1 年間レースレーティング。個々のレースにおける上位4頭のレーティングを年度末のランキング会議で決定した数値に置き換えて、算出した平均値

 そんな状況下で、春に2000m路線のGIの設置が急務とされたとき、すぐに手をつけやすかったのが、毎年好メンバーが揃う大阪杯だったんですね。ですが、芝2000mの大阪杯がGIに昇格するということは、同じ阪神競馬場で行なわれる芝2200mの宝塚記念と似た性格の競走が3カ月足らずの近い間隔で並ぶことになります。こうした面や近隣他国の既存競走との連携も考えると、もう少し全体的なことを考えた大きな議論も必要だったのではないでしょうか」

 さらに、昨年のレースレーティングが110.5で、3年連続で条件を満たしたため、GI昇格が確実となったホープフルSについても苦笑まじりに疑問を投げかける。

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最終更新:1/11(水) 14:30

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