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廃棄を余儀なくされたキャベツ1万3千個の大逆転

オルタナ 1/25(水) 6:01配信

見た目の規格外や価格調整という理由から、食べるにはまったく問題のない農作物が大量に廃棄されることがある。

昨年10月、僕が住む広島県北広島町芸北地区でそんな体験を目の当たりにした。

「せっかく苦労して作ったんだけどね。たくさんあるから好きなだけ持ってっていいよ」

農事組合法人芸北おおさの加計さんが寂しそうにキャベツを指さしてつぶやいた。

「これらのキャベツはどうなるんですか?」
「悲しいけど全て廃棄になるんだよ、一万個以上あるんよ」
「え!?マジですか!」
「わしも泣きたいよ」

こんな話は、テレビやドキュメンタリー映画などで知ってはいたが、まさか僕のところに。しかも、1万3000個って、なんてもったいないんだ!

私は広島にある過疎の進む田舎町、北広島長芸北地域で芸北ぞうさんカフェというお店を経営している。芸北は標高700メートルの高冷地である。寒暖の差が激しいため、米や野菜、果物が美味しいと評判の地域だ。

しかし、昨年の芸北の夏は毎日雨ばかりで8月は数日しか晴れなかった。その影響で、この1万3000個のキャベツのなかに、たった数%見た目が悪いものが混ざっているというだけで全てが規格外として販売できない事態になったのだ。

アフリカなど痩せた土地の地域、内戦中の地域や貧困国などではまともに食べる物もなく餓死する子どもたちが大勢いるのに、これほどもったいないことがあるのだろうか。

とりあえず何とかしたい。そう思った僕は、広島市にあるライブハウスJUGEMのルーシーさんに電話をかけた。

「ルーシーさんの息子さんが経営してるお好み焼き屋でキャベツ使いますか?」
「本当?ありがとう!」
「1万3000個あるんだよ」
「え!?何それ!」

理由を説明すると、ルーシーさんは「それじゃあ顔が広い焼肉大学の大将、山根さんに相談しよう」と言った。

山根さんに相談してみると、「今、巷じゃ地震や大雨の影響でキャベツの値段が大高騰で広島中のお好み焼き屋が悲鳴あげとるんよ。1個が600円前後のキャベツなんて誰も手が出ないよ」。

広島のお好み焼きはキャベツを大量に使うことで有名だが、一個600円のキャベツに地元のお好み焼き屋は悲鳴をあげていた。

キャベツの価格が高騰しているのか。じゃあこのキャベツを自分たちで収穫して広島市内に持って行き、激安で売りさばこうか。

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最終更新:1/30(月) 12:38

オルタナ

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