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知らないと恥をかく「会社関係の葬式」の作法

東洋経済オンライン 2/3(金) 6:00配信

 「課長のお母さんが亡くなった」「部長のお父さんが亡くなった」……。社会人になって、急に増えるのが葬儀の機会だ。入社からまだ日の浅い新人社員は、当然のことながら会社関係者の葬儀に参列する機会はほとんどないだろう。それどころか、プライベートの友人・知人・親族の葬儀にすら出席したことがない人も珍しくない。

 ただ、冬場の12月から2月にかけては、最も人が亡くなる時期。そこで、「会社関係者の葬儀に出席する・葬儀の手伝いをすることになったとき」「上司や先輩の身内の訃報を聞いたとき」「不幸があった上司や先輩が会社に出勤してきたとき」などのもしもの場合に、どのように対処すればよいか、その基本を紹介しよう。

■仕事後に参列できる「通夜」がオフィシャルに

 まず、葬儀に参列するケースからみてみよう。葬儀には、通夜と告別式の2種類があるが、たとえば上司や同僚の身内に不幸があったとすると、通夜に参列するケースが圧倒的に多い。

 仏壇、仏具大手のはせがわ東京本社で「お客様ご相談センター」の担当をしている宮南靖さんはこう指摘する。「本来、通夜は家族のために行い、オフィシャルな葬儀の場は告別式でしたが、今は逆。特に関東では仕事が終わってから参列できる通夜がオフィシャルになりつつあります」。

通夜に行くときの服装とは?

 では、通夜にはどのような格好で参列すればいいのだろうか。一般的に、通夜は「慌てて駆け付けるので平服でいい」と言われてはいるが、最近は、亡くなった当日ではなく、数日後に行われるケースが一般的となっている。可能なら礼服で参列したい。

 男性の場合、会社から直接行くのであれば、通常のビジネススーツで構わないし、ネクタイについても、赤でないかぎり何色でも許される。とはいえ、黒いネクタイはコンビニでも100円ショップでも売っているので、できれば黒いネクタイを締めて参列したい。

 女性の場合は少し制約がある。葬儀で許されるアクセサリーは、一連のパールネックレスのみ。スーツの色、ヘアスタイル、マニキュアなどファッションで悩んだときには、何のためにおしゃれをしているのかを考えてみよう。葬儀のファッションは故人をしのぶため。自分のためにするおしゃれはすべてNG。そう考えれば、わかりやすいだろう。

 会場に着いたら、受付で記帳して香典を差し出し、指定された場所に移動する。香典として包む金額は、会社によって2000円くらいから1万円くらいまでと幅があるので、先輩などに会社の慣例を聞き、それに合わせるのが無難だ。

 焼香が始まったら、係員の指示に従って焼香の列に並ぶ。「焼香のやり方は、宗派によって多少の違いがありますが、無理に上司や先輩の宗派のやり方に合わせる必要はありません。個人的には自分の家の宗派のやり方をお勧めしています」(宮南さん)。各宗派の焼香のやり方はネットなどで出ているので、わからなければ検索して覚えておこう。一度覚えておけば、その後もずっと使える大人のたしなみだ。

 通夜の場合、焼香が終わったら、通常、隣の部屋にお酒と簡単な食べ物を出す「通夜振る舞い」の席が用意されている。参列者に対するお礼に加えて「お清め」の意味もあるので、一口でも食べるのが礼儀。ただし長居をしたり、酒を飲んで騒ぐのは禁物だ。

■若手社員はこんな仕事を頼まれるかも? ! 

 若手社員は、参列するよりも葬儀の手伝いを頼まれるケースのほうが多いかもしれない。「同じ会社の方に頼む手伝いはだいたい次の3つです」と宮南さん。

 1つは受付。参列した人たちに御礼を言い、香典を受け取ったり、記帳のお願いをしたりする。もっとも、受付は葬儀の顔でもある重要な役割なので、新人が頼まれることはまずないだろう。

 2つ目は香典の会計。受付の後ろに待機して、香典袋からお金を出して、過不足がないかをチェックする。たまに5000円と1万円を間違えて入れてしまう人もいるからだ。そうした場合はその旨をメモしておく。受付が2人なら、会計はその倍の4人は必要になるくらい大変な作業だ。

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最終更新:2/24(金) 18:55

東洋経済オンライン