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小田原市職員が「SHAT」を日本語で「生活保護悪撲滅チーム」と書かなかったワケ

週刊女性PRIME 2/16(木) 21:00配信

 ジャンパーの背中に大きくプリントした「SHAT」の文字。“生活保護悪撲滅チーム”の頭文字をつなげた略称だという。下に英文で「不正受給するような人はカスである」と綴っていた。自立しようと踏ん張っている受給者がもし読んでいたら、どんな気持ちがしただろうか。

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 上の写真をご覧いただきたい。問題のジャンパーは中国製のシャカシャカする素材で、黒地の左胸に黄色いエンブレムをあしらっている。「悪」という文字の上に、江戸時代に罪人らを召し捕る道具として使われた「刺股(さすまた)」を交差させた勇ましいデザインだ。縦長の逆三角形で縁取るデザインや色合いは警察のエンブレムに似ている。ローマ字で「保護なめんな」と入っている。

 神奈川県小田原市の生活保護担当職員が2007年、自腹を切って市内の衣料品店に発注した。追加オーダーで代々受け継がれ、これまでに購入した職員は計64人。一部の職員は着用して受給者宅を訪問することもあった。

「作製当時の担当者に確認すると、職員のモチベーションを上げる目的でつくり、受給者を敵視する意図はなかったと言う。しかし、文言などが不適切なので着用を禁止しました。所有者には、OBを含めてプライベートでも着ないように申し入れました」

 と同市生活支援課の栢沼(かやぬま)教勝課長は話す。

 不適切な文言は背中にもある。ひときわ大きな「SHAT」の文字は、不正受給を許さない「生活・保護・悪撲滅・チーム」の略称という。さらに、英文で次のような“決意表明”が綴られている。

《私たちは正義で正しくあるべきだ。そして小田原市民のために力を尽くすべきだ。不正を見つけたとき、追及し、正しく指導する。不正受給をし、市民を欺くのであれば、私たちはあえて言おう。不正受給をするような人はカスである、と》

 言うまでもなく不正受給は許されない。一部の不届き者のせいで、懸命に生きるまじめな受給者が白眼視されるようなことがあってはならない。しかし、受給者の生活再建などを支援する職員が背中で不正受給者を「カス」呼ばわりし、「保護なめんな」と主張するのはいかがなものか。

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最終更新:2/16(木) 23:27

週刊女性PRIME

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