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「子どもは障がい者」の親御さんが考える3つのこと

オトナンサー 2/18(土) 7:00配信

 内閣府のデータによると、身体に障がいのある方は全国で366万3000人、知的障がいは54万7000人、精神障がいは320万1000人となっています。合計741万1000人で、国民全体のおよそ6%が何らかの障がいを持っていることになります。

平成28年10月分からの厚生年金保険料額表

 実際に、ファイナンシャルプランナー(FP)としてさまざまなご家庭を訪問すると、「実はうちの子は障がいがあって」というお話を聞くことも少なくありません。

 こうした話になると、すぐに「かわいそう」という反応をする方もいますが、お父様やお母様の本音としては、「日々の生活は大変だけど別にかわいそうではない。本人は楽しく生活している」というのが正直なところで、事情も分からないのに過度に同情されても、意外と「迷惑」という意見を耳にします。

 そのため、私たちも努めて冷静にお話を聞くようにしていますが、将来のライフプランニングという観点においては、お子様に障がいがあるか、ないかで、その考え方は大きく異なります。ポイントは大きく3つ、「老後」「死後」「お子様の保障」です。

多様化している「成年後見人」

 まず「老後」ですが、一般論としては、子どもの独立後は夫婦二人のことだけを考えればよいはずです。しかし、お子様に障がいがある場合、ご両親と一緒に生活を続けていくケースが多いため、どうしても経済的な不安は大きくなります。必然的に「早いうちからお金を貯めておこう」という意識が強くなり、年金型の貯蓄商品などが好まれます。

 次に「自分たちの死後」があります。これは最も深刻なテーマで「わが子のために残した財産を死後どのように管理するのか」ということに多くの方が苦慮しているようです。そこで、以下のような方法があります。

・信頼できる人間を成年後見人とする

・信託銀行と遺言信託契約を行う

 成年後見人に関しては、「余計な責任を負いたくない」と親族からも断られるケースや、信頼して任せていたのに資金を横領されてしまう事件も発生しており、必ずしも万能とは言えません。また信託銀行であれば、契約はしっかり履行してくれますが、決して安くはない手数料が発生します。

 こうした問題に対して、昨今ではさまざまな解決方法が提示されています。たとえば、外資系生命保険のプルデンシャル生命では、グループ内に信託銀行を設立し、従来よりかなり安価な手数料(年間2万円程度)で、死後の財産管理を行っています。死後にお金を支払う保険会社がその管理も代行する、という考え方は理にかなっており、今後も同様の方式が同業他社に広がっていく可能性があります。

 成年後見人を「個人」ではなく、地域のNPOなど「法人」にする取り組みもあります。前述の通り、障がい者の「成年後見人」を一人の個人に委ねるということは、責任も重く、その役を引き受けることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうことは理解できます。これに対して、地域の障がい者支援をするNPOなどが法人として成年後見人になり、チームとして永続的にサポートしていくのは良い解決方法だと言えます。

 保険会社の信託業務やNPOの成年後見人に関しては今後、裾野が広がってポピュラーな選択肢になり得るのではないでしょうか。

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最終更新:2/18(土) 11:10

オトナンサー