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退任要求が強まるヴェンゲル…「アーセナルのために」身を引く英断を!

2/21(火) 16:02配信

SOCCER DIGEST Web

格下相手のカップ戦でも強者の余裕は見られず……。

 舞台はまだ16強、しかも相手はノンリーグ(セミプロ)のサットンだった。それでも巷では、2月20日のFAカップ戦を前に「最強メンバーで臨むべきだ」と言われていた。それほど、アーセン・ヴェンゲルのアーセナルは追い詰められた状況にある。
 
 首位のチェルシーと勝点10差をつけられ、プレミアリーグでは今シーズンもトップ4争い止まりが濃厚。チャンピオンズ・リーグ(CL)のベスト16第1戦では、昨シーズンに続いてバイエルンに大量5失点で敗れ、チームには「腰抜け」(『デイリー・メール』紙)、指揮官には「バイバイ、アーセン」(『サン』紙)といった辛辣な見出しが打たれた。
 
「限界」が囁かれるヴェンゲル体制終焉の噂は過去にもあった。だが、これまでとは違い、「退任」を求める一部のファンを「非礼」と窘める国内メディアは乏しく、むしろ「潮時」として、就任21年目の67歳に退任を即す声が強まっている。
 
 とはいえ、“ヴェンゲル・ファン”が揃うアーセナル経営陣は続投を望むだろう。肝心の当人も「来シーズンも監督であり続ける」と断言し、去就は「4月頃まで」の決断を示唆している。
 
 指揮を執る意欲に加え、この1~2か月で今シーズンの立て直しができると、意識が前向きなのは頼もしいかぎり。しかし、問題は続投がアーセナルにとって前向きなものかどうかだ。
 
 この観点から、筆者は「潮時」に同感だ。前回の契約最終年に身を引くのではないかとも思っていた。その3年前からチームは前進しただろうか?
 
 プレミアリーグでの過去2シーズンはいずれもトップ4入りに留まり、2003-04シーズン以来のリーグ優勝には迫れていない。さらにCLでは16強の壁を越えられずにいる。
 
 確実に「進んだ」と言えるのは、時代の変化を求めるようになったファンと、ピッチ上で孤軍奮闘するアレクシス・サンチェスが苛立つ傾向だけのようにさえ思える。
 
 そのサンチェスは、サットン戦でも「保険」としてベンチに入り、74分からピッチにも立った。投入前に、ルーカス・ペレスとセオ・ウォルコットの得点で勝利は見えていたが、目立ったのは格上の余裕ではなく、ヴェンゲルも「予想以上」と認めた格下の奮闘だった。
 
 相手はセミプロクラブ。勝てば、「当たり前」の一言で片付けられるカードでもあり、ベンチにもいなかったメスト・エジルをはじめ、チームの自信回復に繋がったかは懐疑的だ。その証拠に試合後、「やるべきことはやった」と語る指揮官の表情も険しいままだった。

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最終更新:2/21(火) 17:48
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