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侍J、4番・筒香なら山田は? 打の中心2人を並べるメリットとデメリット【小宮山悟の眼】

2/24(金) 10:00配信

ベースボールチャンネル

 3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの合宿が23日から始まった。侍Jはどう戦うべきなのか。小宮山悟氏が解説する。

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筒香が打てれば勝てる

 侍Jの戦い方を語る上で、不在ながらも北海道日本ハムファイターズの大谷翔平について触れなくてはならない。今となっては、大谷をどう起用するつもりであったか定かではないが、初戦のキューバ戦に先発し、後の試合での打者としての出場もあり得ただけに、相当なダメージであることは間違いない。

 大谷の抜けた穴をどう埋めていくかがテーマになるが、とはいえ投手としてはそれほど多くは望めなかったのではないか。WBCには球数制限があるからだ。むしろ打線への影響を考えるべきである。

 侍Jは少ない得点を守り切って勝つ野球になると思うが、だからこそ、いかに効率よく点を取るかが大事になってくる。カギは打撃陣の奮闘にあると見ているが、その中心となるのは筒香嘉智(横浜DeNAベイスターズ)で間違いない。

 彼の今の実力であれば、すぐに米国へ行っても、そこそこの成績を残す打力を持っている。ホームランが打てるのは魅力であり、武器でもあるので、彼が4番に座るだろう。筒香が打てれば、勝ちゲームに持っていける。

 もちろん、打てない場合もあるだろうし、敬遠も含めて、筒香がバッティングをさせてもらえないような状況も十分にあり得る。そうなった場合、次に頼りになるのは山田哲人だ(東京ヤクルトスワローズ)。

どのような打順で筒香と山田を入れるか

 ただし、重要な点を忘れてならない。筒香と山田を打線のなかで並べるのか、例えば4番・5番にするのが本当にベストなのかどうかはしっかり考えなくてはならない。

 そこは小久保裕紀監督の采配次第だが、並べて使うのか、むしろ2人を離すことを選択するのかが、非常に難しい。

 2人の打順を離して使うと、ムラなく得点の可能性が広がる期待が持てる。反対に、並べて使うと、「打線のココの巡りで絶対に点を取る」という大きな山を作ることになる。しかしそうした場合、3イニングに1回しか流れがこない可能性が出てくる。どちらを採るのか。

 チームが少ない得点を守り、ロースコアゲームで勝負していくと考えるなら、筒香と山田は並べた方がいい。

 当然それにはリスクがある。筒香・山田以外のバッターが打てなくなると、この2人がホームランを打たなければ点にならないという最悪な状況に陥りかねない。したがって、打撃陣全体がどれだけ頑張るか。そこが肝になってくる。

 筒香を中心に引っ張っていく打線をどう組んでいくのか。各国は筒香の力量をすでに把握しているはずで、きつくマークされるだろう。だからこそ、他の選手たちが奮闘しなくてはならない。

 少ないチャンスをチーム全体でいかに効率よく得点に結びつけるか。総合力で戦っていかなければ厳しい試合になることは必至だ。


小宮山悟(こみやま・さとる)

1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。


氏原英明

ベースボールチャンネル編集部