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日本人F1ドライバー候補3名は、チャンスを前に何を考えているのか

2/24(金) 14:30配信

webスポルティーバ

 待ちに待った日本人F1ドライバー復活の瞬間が、すぐそこまで近づいてきている。2017年、F1へと”最後の一歩”を踏み出そうとしている若手ドライバーたちがいる。

【写真】F1界に若手ドライバー台頭

 F1直下のGP2――3年目のシーズンに挑むのが松下信治(まつした・のぶはる)だ。

 昨年はF1昇格とGP2王座獲得を意識しすぎたことで、精神的な重圧に押しつぶされてしまった。

 レースの世界では自信がなければ、コーナリングやブレーキングの攻め方にほんのわずかな差が生じ、アグレッシブに攻めてくるライバルたちにあっという間に置き去りにされてしまう。2016年の松下は、まさにそんなレースが続いていた。

「ノブはもう無理だ」という声も聞こえ始めていたが、その呪縛を吹っ切り最終ラウンドのアブダビで表彰台に乗ったことで、見事に復活を遂げた。

「去年はメンタル面で気負いすぎてしまっていたところがあったと思います。たとえば、バクーでは勝てる展開になったときに、そればかり意識が行って周りが見えなくなってしまったり、そういうことがたくさんありました。自信を持って走れなければ、ここ(GP2)はガンガン来るヤツらばかりだし、押されてしまう場面もあった。去年1年戦って這い上がってきたことで、人間的にも成長できたと思うし、少し大人になったと思います」

 そう語る松下の表情には、確かに余裕のようなものが漂っていた。

 なかば義務感にせき立てられるように「チャンピオン争い」と繰り返し発言していた1年前とは、明らかに違う。

「このオフは、マクラーレンのファクトリーでシミュレーターに乗って2017年型マシンの開発をしたり、身体のトレーニングもしたり、去年のレースごとのデータやレポートを見返して、去年失敗したこととうまくいったことを整理して、よかったところとそうでなかたところをしっかりと見返してきました」

 松下が2018年にF1のスーパーライセンスを取得するためには、今年GP2でランキング2位以上に入らなければならない。それが松下にとって、F1への”最後の一歩”だ。

 GP2では昨年から参戦してきたプレマ・レーシング(イタリア)が速さを見せ、松下の所属するARTグランプリ(フランス)はチーム力の面で差をつけられてしまった。しかし松下は、自身の経験でその差を埋められる自信を持っている。そして、今年が自分に与えられる最後のチャンスであることも、松下はよくわかっている。

「3年目なんで経験もあるし、毎レース取りこぼしなく必ずポイントを獲ること。もちろん優勝もして、アグレッシブで力強いレースをします。そうすれば、最終的にチャンピオン争いでもいいところに行けると思いますから。もちろん(自分にとってF1挑戦は)今年が最後の年だと思っているのでプレッシャーもありますけど、あまりそういうことは気にしないように心がけています」

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