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MS-Japan有本社長「当社が作った市場だから参入障壁は高い」

2/24(金) 13:26配信

会社四季報オンライン

 MS-Japan <6539> は昨年12月、東証マザーズに新規上場。弁護士・会計士などの資格を持つ人材や、企業の管理部門職種を対象にした人材紹介事業を手掛ける。売り上げは前者が全体の約3割で、後者が7割。採用企業から年収の35%を成功報酬として受け取るビジネスモデルだ。足元の業績は増収増益基調。今2017年3月期は売上高が前期比約20%増の24億円、営業利益は同21%増の9億4700万円をそれぞれ見込む。創業から27年、リクルート(現リクルートホールディングス)出身の有本隆浩社長は上場を機に、市場シェア拡大へ向けて「新規事業への先行投資」や「働き方改革」の環境作りに意気込む。今後の成長戦略などを聞いた。

■ 業界で最も効率的な経営を実践

 ――足元の状況を聞かせてください。

 一般企業の管理部門職種の紹介は東京だと、年間30%伸びている。これに対して「士業」は領域ごとにさまざまだ。公認会計士の紹介はやや踊り場。法律関係では弁護士・司法書士などが非常に高い伸び率を示している。特に企業内弁護士の伸びが目立つ。

 昨年度に当社へ登録したのは9300人余り。今17年3月期予想は1万1500人だ。昨春から手掛けたシニア向けの紹介は倍以上の勢い。50歳以上を対象にしており、優秀な人が多いと実感している。年配の人たちは経験や知識も深く、活躍できる場がまだまだある。

 ――会社の強みはなんでしょうか。

 新規参入の難しい領域でビジネスを展開していることだ。管理部門など特化した領域でシェアが高い。社員1人当たりの売り上げがダントツ。営業利益率は4割近い。人材ビジネスの業界では最も効率的な経営を実践している会社だと思う。

 ――なぜ、参入障壁が高いのですか。

 フロンティア企業としてマーケットを作ってきたからだ。1995年に大企業が初めて数千人単位の大規模なリストラに着手。人材紹介業を始めたのはちょうどそのタイミングだった。当初、リストラの対象となったのは管理部門だった。そこに目をつけたのだが、世間には理解できなかった。「なんで?」と……。

 当時はほとんどの企業が新卒採用を通じて人材のピラミッドを形成していたが、一気に崩れて「キャリア採用元年」を迎えた。それに伴い、多くの人材を抱えていた当社へのニーズが高まった経緯がある。

 弁護士もそう。ロースクール制が始まった当初は、大企業を退職して憧れの弁護士になりたいと大学院に通ったものの、フタをあけたら合格者は全体の3割。大量の就職浪人が出た。そこで当社が企業に紹介するなどしてロースクール卒業生の新しいキャリアパスを作ったのだ。

 企業内弁護士は当初、60人くらいしかいなかったが、今では約2000人が働いている。歴史のなかでマーケットを作り上げてきたから、他社はなかなか入ることができない。当社に対抗する相手は「総合型」のリクルートホールディングス <6098> だ。

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