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24年前の「トランプ」日本講演録 “日本人はグレートだ”の仰天発言も

デイリー新潮 2/26(日) 8:00配信

■「日本人はグレートだ」24年前のトランプ日本講演録(上)

〈私がアンチ日本であるという報道がなされますが、実際は正反対です。私は日本や日本人がこれまで可能にしてきたことについて、信じられないくらい尊敬の念を持っていますよ〉

 グレート、リスペクト……。今では考えられない言葉が飛び出しているが、これは24年前の1993年8月18日、東京の日本外国特派員協会(FCCJ)でトランプが講演をした際の、彼自身の発言なのだ。

「この時のトランプは、47歳。人生でもっともドラマチックな時期を迎えていました」

 と言うのは、FCCJの関係者。

「80年代に航空機ビジネスに参入したもののうまく行かず、巨額の債務を抱えてしまう。カジノもホテルも不振で、不動産王どころか借金王だった頃の貴重な肉声と言えるでしょう」

 カジノの視察などのため、香港やニュージーランドを訪れる途中、日本に寄った。そこで、特派員からミーティングを依頼され、世話になっている日本の友人のために引き受けた。それが講演理由だが、苦境の最中にいたからなのか、

「通して聞けば、彼の性格や本音が実によくわかる」

 と言うのは、音源を聞いた、ジャーナリストの徳本栄一郎氏である。

「全体を聞くと、特筆すべき点は3つ。日米貿易、安保問題についての考え方、そして、トランプが大切にするものが何かが極めて明確にわかる会見でした」

■“ダラス・カウボーイズと高校のフットボールの試合”

 具体的に見ていこう。

 まず、日米間の貿易についてはこんな具合だ。

〈私は日本のやり方に感心します。米国の間抜けな通商交渉代表に対し、日本の代表が挙げた成果に尊敬の念を持ちます。非常に尊敬します〉

 自動車、半導体から牛肉やオレンジまで80年代から90年代にかけて激しく戦わされた、日米通商交渉。彼によれば、この交渉で、

〈日本のネゴシエイターは、彼らに有利な条件をきわめて巧みに引き出し、交渉をつつがなく進め、何も譲歩することなく、ただアメリカのバカな交渉者に“ありがとう”と言わせることに成功したのです。ブッシュ政権やその前の政権代表が交渉に臨むところを見た時に私はしばしば驚嘆させられました。こうして日米両国間には、何百億ドルもの貿易不均衡があるのです〉

 そして、日米の交渉能力の差を、

〈それはまるで、ダラス・カウボーイズと高校のフットボールの試合のようです〉

 とまで評するのである。

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最終更新:2/26(日) 8:00

デイリー新潮

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