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「引き算の美学を学んだ」Perfumeダンスを生んだ演出振付家・MIKIKOが影響されたアーティスト

2/27(月) 12:00配信

BEST TIMES

広島ではアクターズスクールの発表会のために年間60曲もの振付を手がけたり、ニューヨークでの留学時代にはさまざまなショーを観に行っていたというMIKIKOさん。数多くの音楽や演目に触れてきた彼女が最も影響を受けたのは、あの名作映画の演出を手がけた人物だそう。

『キャバレー』『オール・ザット・ジャズ』のボブ・フォッシーがすごい

 今から10年ほど前、ニューヨークに振付の勉強に行く前までは、その時の流行りの洋楽のミュージックビデオをよく見ていました。そのときは私自身ヒップホップを踊っていたので、「ビヨンセのライブはこんなふうにやってるんだ」とか。ちょうどその頃、アメリカ映画の『シカゴ』が日本に入ってくるタイミングで、アミューズの大里会長にミュージカル『シカゴ』の演目を演出してほしいと言われたんです。それがきっかけで、古いミュージカル映画を見るようになりました。

 そこで行き着いたのが、『キャバレー』や、『オール・ザット・ジャズ』といったクラシック映画。ボブ・フォッシーという振付家が演出した映画たちです。私が最も影響を受けているアーティストは、このボブ・フォッシーだと思います。
 彼はとにかく「引き算」が上手。観客に背中を向けて、首だけ右を向き、あごの角度をちょっと上げるだけでかっこよくキメてしまう。「そんな音の取り方があったんだ!」と新鮮な驚きをくれます。彼のような古い時代の演出家から影響を受けたことを、ヒップホップのような今の音楽に掛け合わせる楽しさを知ってから、すごく世界が広がりました。私にとって大きな転機ですね。

――古いものを今のものに掛け合わせる、オリジナルな目線ですよね。

 ボブ・フォッシーは舞台からの目線だけでなく、カメラを通しての目線も意識しているので、すごく立体的な演出なんです。舞台では一方向から見られるものですが、映画ではより広い空間が意識されているので、その体の角度を学んだり。すごく影響を受けています。

――MIKIKOさんの振付にはどのように生かされていますか? 

 いろんなところに出ています。例えば、指の動きが多いのもボブ・フォッシーの影響だと思います。それから、なるべく踊ってないように見せかけるけど、動きがピリリと効いてる「引き算の美学」は常に意識しています。そしてそれを実現するには、踊り手のテクニックが必要なんです。だから、彼の使ってるダンサーはすごく上手な人たちが多いんですよ。

明日の第二十一回の質問は、「Q21.日本人のダンスやパフォーマンスは世界に通用すると思いますか?」です。

取材・文/齋藤あきこ

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