ここから本文です

なぜエージェンシーの始業時間は遅いのか?:朝10時まで出社できない理由

2/28(火) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

午前9時半前後の始業は、メディアおよびマーケティング業界に特有の奇妙な習慣だ。

実例を挙げよう。エージェンシーのアイクロッシング(iCrossing)で最高人事責任者を務めるデビッド・サントス氏によると、多くの同社従業員は朝に自宅で働き、ジムでひと汗かいてから10時ごろに出社するという。従来型の勤務時間を強要する企業は、優秀な人材を集められないというリスクを抱えると、同氏は指摘する。

【出社が遅くなる理由は?】

エージェンシーのヒュージ(Huge)の場合、公式の始業時刻は午前9時30分だ。だが、広報責任者のサム・ワトソン氏によると、同社には非公式の「やることさえやれば出社時間は関係ない」ルールがあるという。また、大半のエージェンシーでは長い朝食が当たり前で、ほとんどの従業員が9時半を過ぎてからオフィスに姿を見せる。

出社が遅くなる理由

こうなっている一因は、多くのエージェンシーが抱える「クリエイティブ」タイプの従業員が、「自分にとってベストのタイミングで働くことを必要とする」ことだと、サントス氏は指摘する。「柔軟さを許容することも、創作プロセスの一部だ」。

エージェンシーはまた、若手人材を多く雇用する傾向があり、彼らは遅くまで働いたあとで飲みに繰り出す文化を受け入れやすいと、ある幹部は語る。出版業界と同様に、締め切りは厳しく、遅い時間に設定される傾向がある。これはつまり、作業が往々にして、最善を尽くすために土壇場まで押すということ。そして、プロジェクト完了後に、祝杯の時間というわけだ。

「我々の始業が遅いのは、飲む機会が多いからだ」と、あるアカウントマネージャー(匿名希望)は語る。「しかもオフィスにはバーまである。もし会社が我々に早く来ることを望むのであれば、こんなものはなくすべきだ」。

しかし例外も存在する

ただし、遅めの始業が比較的受け入れられている業界とはいえ、必ずしも歓迎されていないことを示す証拠もある。本記事の取材で協力を求めた大手エージェンシーのうち、少なくとも2社は「誤った印象をクライアントに与えたくない」と述べ、コメントを拒否した。

また、こうした慣例には例外がある。遅い始業は、米国の東西両岸の職場に特有で、内陸部には当てはまらない面があるのだ。あるエージェンシーがコネティカット州に構えるオフィスで働くソーシャルストラテジスト(匿名希望)は、これを都市的な現象と見ている。この女性は、ニューヨーク市のオフィスに勤める同僚が働き出すのは遅めの時刻だが、コネティカットのオフィスは午前8時の始業を厳守していると話す。「たぶん、ニューヨークではみな長距離通勤をしているせいだろう」。

また、ニューヨークとカリフォルニア以外の場所にあるエージェンシーは、始業時刻が早いため、1日の仕事を早めに切り上げる傾向もある。「私が思うに、中西部の文化は、早めに出勤して、仕事を終えたら早めに帰るというものなので、そうした就業時間になりやすいのだろう」と、サントス氏は語る。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。