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「目指すは日本のブロードウェイ」 スタジオアルタがインバウンド向け劇場の運営に参入

3/1(水) 17:43配信

GQ JAPAN

「スタジオアルタ」と聞いて「笑っていいとも!」を連想する人はいまだに少なくないだろう。2016年3月末日にこの長寿番組が終了して以降、スタジオは主にイベントスペースとして使用されている。運営元の株式会社スタジオアルタは街頭ビジョン事業と映像制作事業を二本柱としてきたが、今夏、新たな分野に乗り出す。

【様々な出来事を伝えてきたアルタの街頭ビジョン】

2月28日に都内で開かれた記者会見で、スタジオアルタ代表取締役社長の田沼和俊氏は訪日外国人観光客をメインターゲットとした劇場運営に参入する計画を発表した。

スタジオアルタがインバウンド向けの事業に本腰を入れる決定をしたのは「笑っていいとも!」終了とほぼ同時期だ。それまでのいわゆる“爆買い”に代表される「モノ消費」に加え、日本の文化を体験する「コト消費」の欲求が外国人観光客の間で高まっていることに着目。さらにマーケティング会社を通じたヒアリングでは、外国人向けのナイトライフ・コンテンツが非常に少ないという声が多かったため、インバウンド向けの劇場運営を手がけることを決めた。

今年7月には劇場鑑賞型のコンテンツを提供する場として、有楽町に「オルタナティブシアター」をオープンする。

かつて有楽町センタービル(有楽町マリオン)内にあった映画館「丸の内ルーブル」を現在スケルトンリフォーム中。2014年に惜しまれながらも閉館した老舗映画館は、462の客席と3Dワイヤーアクションを客席上で展開する装置を備えた臨場感ある劇場へと生まれ変わろうとしている。田沼氏は、「銀座や宝塚劇場といった魅力あるエリアの近くで、申し分のない立地。本気で日本のブロードウェイを目指したい」と語る。

7月にこけら落とし公演を予定しており、今年度は500公演、動員数14万人、売り上げ12億円を目指す。自社投資額は11億円で、4年で回収する計画だという。最初の演目は、言葉の壁を取り払うために一切の台詞を排したノンバーバルなダンス劇を予定。本番70分、前説20分で、チケットは8000円を想定している。「高いか安いか、一概には言えないが、価格に見合った価値のあるものを提供していく」(田沼氏)。パンフレットなどの物販も展開するが、コレクタブルなグッズを制作するかどうかは未定だ。

ひとつの演目をロングランで育てながら、いずれは米国への輸出も視野に入れているという。「インバウンド向けの事業は初めてのトライアルで、難しいところもたくさんありますが、スタジオアルタには、スタジオイベントの運営、外部ネットワーク力、コンテンツ制作そのものに携わってきた歴史があります。初めての劇場経営も、楽しみながら全社一丸となって頑張れるのではないかと思います」と田沼氏は意気込みを語った。

スタジオアルタのオフィシャルサイトでは、初演のキャストやパフォーマー、コスプレしながら来場客をもてなすスタッフを募集している。応募は3月20日まで。社名の由来でもある「オルタナティブ(Alternative)」には「既存のものに囚われない」という意味もあり、新しいことに挑戦したい人にはうってつけの場所になるだろう。

岩崎昌子

最終更新:3/1(水) 17:43
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