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海外初進出“いきなりステーキ”NY店、徹底的に日本式サービスを貫く姿勢にニューヨーカーも好感触か

3/1(水) 9:10配信

HARBOR BUSINESS Online

 2013年末、東京都中央区での第一号店オープンから約3年間で全国に100店舗以上を展開する「いきなりステーキ」が2月23日(現地時間)、世界進出1号店となる米国ニューヨーク店をオープンさせた。

⇒【画像】いきなりステーキNY店の様子

 オープンしたエリア「イーストビレッジ」は、もともと多くの日本食レストランや居酒屋が立ち並ぶ、「日本食激戦区」。昨今の世界的らーめんブームをけん引する「一風堂」や「せたが屋」、「ずんどう屋」などの人気店も、このイーストビレッジに軒を連ねている。

 筆者も26日、さっそくここに赴いた。

 オープンして最初の週末ということもあってか、ディナータイムには新しもの好きのニューヨーカーが長い列を作っていたが、日本語で書かれた例の看板や、日本人シェフの写真がデカデカ掲げられているのを見ると、ふと「ここは日本か」と錯覚しそうになる。

 が、列の前は中国人、後ろには国際カップルで、店内を覗けばすでに屈強な欧米人らが鉄板のデカさと変わらぬほどのステーキを立ち食いしていた。日本の店が、独自の路線で海外に受け入れられているのを見ると、少しばかりの優越感をおぼえる。

◆ニューヨークで「立ち食い」は受け入れられるのか

 ただ、「ニューヨークで立ち食いは受け入れられるのか」という点がある。

 しかし普段のニューヨーカーたちは揺れる地下鉄の中でピザやサラダボール、さらには熱さ・匂いも凄まじいチャイニーズのスープまでをも立ち食いする人々である。オフィス街で大口開けてハンバーガーを歩き食いするスーツ姿の人すらいる。ナイフとフォークを使い、じっとして食べる「立ち食い」は、そんな彼らにとってはまだ行儀がいいうちに入るのかもしれない。

 注文の仕方も日本とほぼ変わらなかった。

 30分ほどして通された席でサイドメニューやドリンクを注文した後は、肉を注文しに「量り売りエリア」へ。注文したグラム数を日本人店員が切ってくれたが、さすがは量り売り屋、一発でほぼほぼ頼んだ重さの肉を切り分ける。店内には「レアをお勧めします」の看板。ここも日本と変わらない。

 ちなみに、アメリカの重さの単位は「ポンド」だが、ここは日本で使われる「グラム」で統一されていた。「J-steak(ジェイ・ステーキ)」と名付けてブランディングしていこうする日系レストランの努力が感じられる。

◆チップもなし!徹底的な日本式サービスを貫く

 筆者ら3人は「フィレ300g」「サーロイン300g」「リブ200g」を注文し、それぞれシェアして食べたが、どれもしっかりした分厚く切られた肉。弾む歯ごたえ、飲み込めば喉ごしのいい肉に、日本の味とも言える醤油ベースのタレが、ニューヨークに住む日本人には嬉しい。付け合わせとして、ガーリック、ワサビ、胡椒なども日本と変わらず、これまたありがたかった。

 日本と変わらないものでさらに目立ったのは、「ヨダレ飛び防止のマスク(「マスクリア」という商品名)」をすべての店員が装着しており、こういう気遣いもニューヨーカーは「アメイジングジャパン」と言うのだろうか。

 さらに、会計では、「ノーチップです」なる嬉しい言葉。アメリカで勝負するために、とことん「日本文化」を貫き通す精神、日本から派遣されたと思われる店員の不慣れな感じすら、微笑ましい。

 日本では陰りが見え始めた「立ち食いステーキ」、ニューヨーク進出をきっかけに、さらなる飛躍が期待できよう。 <文/橋本愛喜>

ハーバー・ビジネス・オンライン