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理不尽なことに耐えたって、成長なんかできません

3/5(日) 8:10配信

ライフハッカー[日本版]

今回は、ブロガー・日野瑛太郎さんによる、新社会人の方へのメッセージを紹介します。以下、サイボウズ株式会社のオウンドメディア「サイボウズ式」のこちらの記事より転載いたします。

【理不尽なことにも耐えなければならない?】


2017年も2ヶ月が過ぎ去り、3月になりました。今年の4月から社会人になるという学生のみなさんは、この時期をどのように過ごしているでしょうか。

単位はもうほとんど取り終わってのんびり過ごしている人もいれば、卒論や修論に追われてとても忙しいという人もいるでしょう。のんびりするにせよ忙しくするにせよ、自分が納得できる形で残りの学生生活を有意義に過ごしていただければと思います。

ところで、そんな今年4月から社会人になるという学生の方々は、自分が「社会人になること」をどのように考えているでしょうか。人生が新たなステージに進むことが楽しみだという人もいれば、果たして自分は本当に就職して働けるのかと不安になっている人もいると思います。

中には「社会人になったら会社や上司の命令は絶対で理不尽なことにも頑張って耐えなければいけない」という話をどこかで聞いて、絶望的な気分になっている人もいるかもしれません。よくある新人へのアドバイスに「会社に入ったらどんなに嫌なことがあっても3年は頑張って耐えろ」というものがありますが、こういうアドバイスを聞くと社会人になると嫌なことがたくさん待ち受けていて、それを耐えるのが新人時代の義務のように思えてきます。

このような「社会人になったら理不尽なことにも耐えなければならない」という考え方は、果たしてどのぐらい妥当なのでしょうか? 今回はこのことについて少し考えてみたいと思います。

「理不尽なことに耐えれば成長できる」という勘違い

会社に入ると、自分の若い頃の苦労を「振り返ってみると、あれはとても有意義だった」と肯定的に語る先輩に出会うかもしれません。「新人の頃はとてもつらかったが、あの時頑張ったから今の自分がある」とか「最初は理不尽に感じることばかりだったけど、それに耐えることで成長できた」とか、彼らは必死に自分の過去の苦しかった思い出を肯定的なものとして捉えなおそうとします。

自分で振り返っているだけなら別に良いのですが、大抵の場合、この手の話は「だから君も最初の数年は頑張って耐えよう」という結論にたどり着きます。ひどい場合だと「ゆとり世代は打たれ弱い」などというあやしげな世代論まで持ち出して、説教される羽目になるかもしれません。

こういう話をする人は「理不尽なことに耐えれば成長できる」という勘違いをしています。冷静に考えてみると分かりますが、実際には理不尽なことに耐えることと、成長することに因果関係はありません。

たとえば、仕事ができるようになりたければ実際に仕事をしながらいろいろと試してみる、つまりPDCAサイクルを何度も回すことがもっとも重要です。いくら理不尽なことを我慢したところで、自分で仕事のやり方を色々と試行錯誤してみなければ、いつまでたっても仕事ができるようにはなりません。もちろん、この試行錯誤は理不尽なことに耐えなくても実行可能です。そういう点では、理不尽に耐えることに教育上の効果はほとんどないと言えます。

僕自身も「理不尽なことに耐えることで成長できた」とは一度も思ったことはありません。昔から一貫して理不尽なことや忍耐が必要なことからは逃げることを心がけていましたが、それでも就職したばかりのころと比べて今の自分はできる仕事の幅がだいぶ広くなりました。それはきっと実際にさまざまな仕事をしながら試行錯誤をしたからで、間違っても理不尽なことに耐えたからではありません。

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