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「プログラマティックTVは、デジタルと全然別物になる」:テレビ営業幹部の告白

3/5(日) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

テレビCMの広告在庫取引を自動化する広告技術「プログラマティックTV」が実現しても、現在のデジタルプログラマティックの担い手たちが望む形にはなりそうもない。それどころか、高度なデータよりも取引に重点を置いた、デジタルプログラマティックとは似ても似つかないものになる可能性もある。

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匿名で業界の裏話を正直にしてもらう「告白」シリーズ。今回は、テレビ業界の営業担当シニアエグゼクティブに、プログラマティックTVの未来と、それがデジタルプログラマティックとどのように異なるのかについて語ってもらった。

なお、わかりやすくするため、以下の抜粋には編集を加えている。

――プログラマティックのテレビ進出にとって、最大の障害は何か?

旧来のTV側と新興のデジタル側のあいだには、大きな問題が横たわっている。それはまるで映画『ブレイブハート』のワンシーンのようだ。そこでは、両陣営が戦場を挟んで怒鳴りあっている。この戦いでデジタル陣営は、テレビは完全デジタル化して、デジタルと同じ手法で取引されるようになり、すべての決定はパブリッシャーとメディア企業の壁の外側で行われることになると、頑なに主張している。

するとテレビ陣営がこう言う。「全然違う、おまえらはこのビジネをわかっていない。テレビはそんなふうには機能しないし、今後も絶対に変わらない」。問題は、どちらも間違っているということだ。プログラマティックTVを実現するには、両方のバケツから小銭を集めるのに役立つ、新しい仕組みが必要になるだろう。

――それはなぜ?

基本的には、テレビと動画の未来は、データと分析が主導する業務遂行が中心になる必要がある。DSP(デマンドサイドプラットフォーム)とSSP(サプライサイドプラットフォーム)のプログラマティックを手がける企業は連日、列をなして我々のところを訪れ、取引のプロセスを簡単にする手助けができると売り込む。私の反応はいつも同じで、テレビには取引の問題などない、というものだ。

テレビ業界は毎年700億ドル(約7兆8000億円)の広告を売り上げている。ニールセン(Nielsen)のシンプルな基準「C3」に基づいて広告を買っているのなら、簡単だ。それに、テレビの広告在庫の売買を生業とする人々は、この取引の専門家たちだ。我々はこれをふたつの数字にまとめてきた。変化率と出来高だ。これらふたつの数字だけで、我々は前金5億ドル(約560億円)の取引を行える。これは、いまあるやり方のなかでもっとも効率が良い。

だから、老舗のプログラマティック企業が取引を簡単にできると言ってくると、我々は笑い飛ばす。これ以上、どうやって容易にできるんだ? 我々は18億ドル(約2000億円)を72時間で売り上げることができる。数えるほうが時間がかかるというものだ。

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