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磐田・中村俊輔が模索する最適解。位置取りの試行錯誤。開幕2節で見えた課題

3/7(火) 10:20配信

フットボールチャンネル

 4日、2017シーズンの明治安田生命J1リーグ第2節ベガルタ仙台戦を迎えたジュビロ磐田。ホーム開幕戦となった同試合では、前半こそ速攻から何度も好機を作ったが、後半は手詰まりの状況に陥った。トップ下で2試合連続先発となったMF中村俊輔は、前週のセレッソ大阪戦とはポジショニングを変えてプレーしていたが、位置取りの最適解を導き出すにはまだ時間を要しそうだ。(取材・文:青木務)

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試合2日前に背番号10が語った攻撃の形

 別室でのTVインタビューを終え、中村俊輔がミックスゾーンに現れた。ホームで勝ち点を落としたことに悔しさを滲ませつつ、この試合で見つけた収穫と課題に言及していく。チームとして、個人として乗り越えるべきポイントについても語られた。『名波ジュビロへの新エースの融合』は一歩一歩、少しずつ進んでいくことになりそうだ。

 3月4日、明治安田生命J1リーグ第2節、ジュビロ磐田はベガルタ仙台をヤマハスタジアムに迎えた。ホーム開幕戦ということもあり、スタンドは14,554人の観衆で埋め尽くされた。

 仙台にポゼッションを譲りながら、何度か速い攻めを披露。セットプレーはゴールの匂いが漂い、実際に川又堅碁には何度か決定機が訪れた。効果的な攻撃がほとんどなかった前節・セレッソ大阪戦に比べればポジティブな要素は少なくない。

 アダイウトン、太田吉彰の両翼がスペースに走り、ムサエフはチームに躍動感をもたらした。ヤンマースタジアム長居ではサポートを得られず孤立した川又も、味方とのいい距離感を維持。彼が楔を受け、周囲が前向きにプレーする場面もあった。

 試合2日前、仙台について中村俊輔はこう述べている。

「今年から3-4-3になって、4-1-5で(ボールを)回してサンフレッチェやレッズのような戦術をとる感じに変わってきている。3バックになる瞬間、早めにその両脇を突くというのが一つの攻撃の形になると思う」

仙台にあり、磐田に欠けていた「オアシス」

 相手からボールを奪い、素早い攻守の切り替えから一気にゴールを目指す。そうした形は前半、随所に見られた。スイッチを入れたのは中村俊輔だ。21分、斜めに走り相手守備陣の隙間に侵入したアダイウトンにパスを通す。直後の23分には味方の粘りからボールを預かると、ダイレクトで右サイドに展開。走り込んだ川又堅碁が中に持ち替えてシュートを放った。いずれも相手にブロックされ決定打とはならなかったが、手数をかけずにフィニッシュに結びつける意図は感じられた。

 しかし、攻め手はそれだけだったとも言える。

 素早くゴールに迫ることはでき、好機を生んだCKも速攻から得たものだった。相手3バック両脇のスペースを「前半は突けたと思う」と中村俊輔は振り返る。ただ、元日本代表はあることに気づいていた。

「取った後のパスが、仙台の方が3-4-3ということもあって一回サイドに散らせる、休み所があった。こっちは休み所がない分、サイドバックが持っても縦しか(選択肢が)なくて。後ろからの厚みあるボール回しの部分で、向こうの方が『オアシス』があったかなと」

 仙台は左右に振って一息つき、周りに味方がいるため局面で人数をかけてパスを繋ぐことができた。中村俊輔が独特な言い回しで表現した落ち着きどころが、磐田には少なかった。時間の経過と共に前と後ろの距離が離れると、それはさらに顕著になった。

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