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酒井宏樹、名門マルセイユで先発定着の秘訣。欧州内のステップアップで掴んだチャンス【海外組の真価~日本人選手の現在地】

3/7(火) 10:40配信

フットボールチャンネル

 16/17シーズンからフランス・リーグアンのオリンピック・マルセイユでプレーしている酒井宏樹。ハノーファーから加入した右サイドバックは、国内屈指の人気チームにあって、プレシーズンからレギュラーの座を確保し、現在ではスターティングイレブンに名を連ねて当然という状況になっている。日本代表DFはいかにしてこのような立場を築くことができたのだろうか。(取材・文:小川由紀子)

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プレシーズンから「出ずっぱり」の状況

 リーグ戦27節を終えた時点で、酒井宏樹は25試合に出場、うち23試合で先発フル出場している。欠場したのは11節のボルドー戦。これは負傷によるもので、翌12節のモンペリエ戦の後半から復帰すると、以降リーグ杯のソショー戦でベンチスタート(終盤82分から出場)となった以外はカップ戦も含めたすべての試合で先発フル出場、ようやくつい先日、26節のレンヌ戦で累積による出場停止で1試合のみ戦列から離れた。

 シーズン開幕前のテストマッチも全試合に出場している酒井は、マルセイユに来てからほぼ出ずっぱりの状態にある。昨年10月のパリSG戦のときなどは古傷の左腿を痛めた状態にありながら、痛み止めを打って出場したほどだ。

 酒井がこれほど重宝されている理由はどこにあるのか?

理由その1:充実したプレシーズン

 昨夏マルセイユに移籍したときは、昨年まで右サイドバックでレギュラーだったブリス・ジャジェジェがいたため、酒井は「控え要員もありうる」と思っていたという。

 ところがジャジェジェは7月末にプレミアリーグのワトフォードに移籍。そのためプレシーズンのテストマッチから酒井は先発フル出場を重ね、夏のメルカートで続々集まってきた新メンバーを加えて開幕戦を迎える頃には、酒井は現レギュラーの中で出場試合数のもっとも多い選手の一人になっていた。

 移籍後、夏の準備期間からみっちりチームに同化できた、というのは大きなアドバンテージのひとつだ。

理由その2:右サイドバックの人材不足

 現在のマルセイユには、右サイドバックを専門とする選手が酒井一人しかいない。かつてそのポジションでプレーしていたロッド・ファンニは酒井不在のときにバックアッパーを務めることはあるが、35歳となった現在はセンターバックを主戦場にしていて、サイドバックとしてのプレーははるかに酒井に劣る。

 しかしそんな人材不足の状況にあっても、この冬のメルカートでは他のポジションの補強を優先して右サイドバックの選手は新たに獲得しなかった。それはクラブが、右サイドバックは現状維持でOKと、判断したから。酒井しかいないから使われている、というよりも、酒井がいるから、条件の難しい冬のメルカートでは他の選手をとらずに済んだのだ。

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