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酉年で、五輪の主将で浦和のCB。遠藤航と那須大亮は好敵手で、同志。

Number Web 3/7(火) 17:01配信

 酉年生まれの年男で、守備的なポジションなら幅広く務められるユーティリティープレーヤー。オリンピックで日本代表のキャプテンを経験し、浦和レッズでは3バックの中央を務める。その一方で、一度ピッチを離れれば優しい父親としての顔も持つ。

 これは生まれ年が12年違う2人の選手が持つ、全く同じプロフィールだ。那須大亮と遠藤航は、その年の差を感じさせないほどに激しくポジションを争っている。少しの違いを見つけるならば、那須は闘志を表に出すタイプで、遠藤は内に秘めるタイプ。那須はハードマークと空中戦により強さを見せ、遠藤はカバーリングと地上戦の強さが際立つというところだろうか。

ポジション争いは遠藤がリード、しかし……。

 昨季に湘南ベルマーレから遠藤が加入して以来、ポジション争いは遠藤がややリードしている。那須自身も「試合に出る、出ないは監督が決めることだから。年を重ねて若い選手が出てくれば、監督としては普通、どうしてもそっちを使いたくなるものだと思うんですよ。自分が監督になってもそうなると思いますからね」と、冷静に分析している。だからと言って、試合に出られなくて当然などと考えているわけがない。

 むしろ、だからこそ必要以上に日々のトレーニングに全身全霊をささげている。同世代では、すでにスパイクを脱いだ仲間が増えた。しかし、誕生日を迎えて36歳になるこのシーズンまでプロサッカー選手でいられるのには、れっきとした理由がある。

 全体練習が終わると、那須はロングキックの確認や、スプリント系のメニューなどを追加で行って引き上げることが多い。それはもちろん、レギュラーとして連戦を戦っている時期にはあまり行わないものだ。出場機会が減りだすと、トレーニングの構成を自ら変える。試合に合わせる調整では、トレーニングで監督の目を自分に向けることができないことを、これまでのプロサッカー人生で理解し尽くしているからだ。

那須「阿部と比べてもらえると分かりやすい」

 那須は、「例えば阿部勇樹なんかと比べてもらえると分かりやすいと思うんですけど」と、同じ1981年生まれのチームメートを例に出し、その強い思いと長くサッカー選手でいられる秘訣を話した。

 「彼はクラブでも代表でも試合に出続けて、輝き続けてきているタイプですよね。僕の場合は、(試合に)出させてもらっている時もあったけど、30歳を超えてから常にレギュラー争いをさせてもらって、『負けてたまるか』という気持ちでずっとやれていますし、それは今も変わらないですよ。それが、僕の場合は長く選手をやっていられる秘訣だと思います。

 色々なサッカー選手の人生があるけど、僕は昔から争いの中で何かを見出して、常に成長を求めてきたタイプです。そのためには、こういう準備の部分がすごく大事なので、気持ちを切らさないためにもやり続けないといけないですから」

 那須は事も無げにさらりと話したが、実は同世代の選手たちの活躍には悔しさも味わってきた。

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最終更新:3/7(火) 17:01

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