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JFL社員選手からJ1へ。C大阪・清原翔平、30歳目前で1部デビュー果たした苦労人の足跡

3/10(金) 11:51配信

フットボールチャンネル

 浦和レッズが3‐1でセレッソ大阪を一蹴した4日のJ1第2節。後半16分にひとつのドラマが生まれた。セレッソの最初の交代カードとして、30歳を目前にしてのJ1デビューとなるMF清原翔平が投入された。JFLのSAGAWA SHIGA FCを皮切りに、ツエーゲン金沢でJFLからJ3をへてJ2を経験。断腸の思いとともに移籍した新天地セレッソでJ1昇格に貢献し、悲願でもあった埼玉スタジアムのピッチに立った遅咲きの苦労人の、波瀾万丈に富んだサッカー人生を追った。(取材・文・藤江直人)

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大学卒業後8年目、プロになって5年目に迎えたJ1デビュー

 予感めいたものがあったのだろう。DAZN(ダ・ゾーン)によるインターネットのライブ配信だけでなく、地上波のNHK総合でも全国へ生中継された4日の浦和レッズ戦を、セレッソ大阪のMF清原翔平は「録画しておいて」と家族に頼んでいる。

 ヤンマースタジアム長居でのスタンド観戦となったジュビロ磐田との開幕戦から一転して、レッズとの第2節ではベンチ入りする18人のなかに名前を連ねた。先発でも途中出場でも、敵地・埼玉スタジアムのピッチに立てば、追いかけ続けてきた夢のひとつがかなう。

 J1の舞台でプレーしたい――。札幌大学を卒業して8年目。プロになって5年目。そして、セレッソの一員になって2年目。6月25日には30歳の誕生日を迎える。1‐3と2点ビハインドで迎えた後半16分。ウォーミングアップに余念がなかった清原に声がかかった。

 最初に切られた交代カードとして、MF関口訓充に代わってピッチへ送り出される。劣勢の流れを変えて来い――。攻守両面で泥臭くボールに絡んでいくプレーを身上とする清原は、尹晶煥監督から託されたメッセージを具現化すべく中盤の右サイドに入った。

「武者震いとかは特に。あまり緊張するタイプではないので、点差と残り時間を考えて、自分にできることをしっかりやろうと」

 対面にはDF槙野智章の姿が見えた。苦い思い出が蘇ってくる。2005年9月に開催された「晴れの国おかやま国体」のサッカー競技少年部門。当時帯広北高校3年だった清原を擁した北海道選抜は、1回戦で広島県選抜と対戦。1‐2のスコアで敗れて、岡山の地を後にしている。

 広島県選抜の中盤には森重真人(当時広島皆実高校)が、最終ラインには槙野(同サンフレッチェ広島ユース)がいた。得点経過などの詳細は曖昧になりつつあるが、森重に直接フリーキックを叩き込まれたシーンだけは鮮烈に覚えている。

「国体以来の対戦でしたけど、今日はあまり(マッチアップが)なかったですね。彼(槙野)は僕のことを知らないと思いますけど、それぞれの道を歩んで、こういう舞台でまた戦えるのは、僕としてはすごく嬉しい。彼だけではなくて、同世代の選手に対しては特にそう思います」

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