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独裁者・金正恩を最高指導者と呼ぶ朝日新聞 --- 中村 仁

アゴラ 3/11(土) 7:11配信

犯罪者を指導者とは違和感

朝鮮労働党(北)の金正恩委員長の残虐、残忍な犯罪、暴挙はまだまだ続きそうです。肉親を毒殺し、側近を虐殺し、国民を見捨てて核ミサイルの開発に狂奔する様子が連日、報道されています。朝日新聞を読んでいましたら、社説で「最高指導者・金正恩委員長」という表現に出会い、絶句しました。えっ、なんで「最高指導者なの」と。

金正男殺害事件は、何年も前から金正恩委員長(以下、肩書略)が命令、指示していたとの報道です。猜疑心が強く、側近でも疑いを持つと、ためらいなく処刑する。独裁国家ですから、重大な決定のほとんどをトップが決めていると考えていいでしょう。国際刑事裁判所規定にある「人道に対する罪」にいくつ該当するか、数えきれないでしょう。

問題の朝日の記事というのは、ミサイル発射を扱った7日の社説です。「北朝鮮の挑発 暴挙の連続が招く孤立」との見出しです。「最高指導者・金正恩委員長の異母兄が殺害された事件では、相互にビザなし渡航を認めていたほどの友好国、マレーシアとの関係も急速に悪化した」というくだりに出てきます。

たかが呼称の問題ではない

「最高指導者」という呼称を使っているのは妙です。金正恩が父親の後継者に決まった当初、肩書は確か労働党第一書記で、正式に父親に代わる「国家のトップ」に就任したことを強調するために、「最高指導者」という呼称がメディアには頻繁に登場しました。この呼称には違和感があり、次第に使われなくなり、久しぶりに朝日新聞の社説で見かけました。

同じ日の毎日新聞の社説は、「日米韓の協調で抑止力を高めよ」との見出しで、「朝鮮労働党の金正恩委員長は大陸間弾道弾の発射が最終段階にあると、言い放っていた」という部分で、「金委員長」という表現を使いました。せめてこの表現にとどめておくべきでしょう。

読売新聞には、時々、「最高指導者」との表現が登場します。「独裁者による恐怖政治はとどまるところを知らない。韓国情報機関によると、金委員長が最高指導者となった5年前から、工作機関は暗殺指示を受けていた」(2月17日、社説)です。5年前にトップになったことを意味するために「最高指導者」と説明し、その前段では「独裁者」と指摘しています。

さらに読売には、「金正男氏の存在さえ、国民に知らせていない。事件を巡る情報が拡大して最高指導者の威信が揺らぐことを恐れている」(3月4日、社説)とあります。「国内における威信」について書いているのですから、この場合なら「最高指導者」との表現は許容範囲でしょう。

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最終更新:3/11(土) 7:11

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