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「ESG」~「環境・社会・企業統治」に着目する投資が活況 人事部門も“人財”を通して企業価値向上に貢献~

3/14(火) 7:30配信

日本の人事部

「ESG」とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの言葉の頭文字をとったものです。この三つの要素に着目して企業を分析し、優れた経営をしている企業に投資する「ESG投資」が、近年、株式市場で注目を集めています。具体的には、“E”はエネルギー使用量や二酸化炭素(CO2)排出量の削減など環境面への配慮を意味し、“S”のカテゴリーには、ダイバーシティやワークライフバランスへの取り組みが含まれます。そして“G”にあてはまるのは、資本効率への意識の高さや情報開示の充実などの要素です。ESG投資のチェックポイントには、たとえば、女性社員の育成・登用を進めているか、社外取締役を置くなど経営の透明性を高めているかといった人事部門に直結するテーマも多く含まれています。

「環境・社会・企業統治」に着目する投資が活況 人事部門も“人財”を通して企業価値向上に貢献

従来の株式投資は、マーケットの情勢や指標、各企業の業績や財務状況などを見て判断するのが一般的でした。これに対し、Environment、Social、Governanceの切り口から経営を分析、これらの非財務情報をもとに中・長期的な企業の成長力を評価した上で行う投資を「ESG投資」と呼びます。

「ESG」の概念はいま、年金など長期資金を運用する機関投資家を中心に世界的潮流となりつつあります。国連が2006年に、大手機関投資家に対し投資判断にESGの観点を組み込むことなどを求める「責任投資原則」(PRI)というルールを提唱したのがきっかけでした。その後のリーマンショックを経験し、短期的な高利回りを追求する投資家の動きが金融危機を増幅させたという反省も、「ESG」の普及を後押ししています。

企業の足元の業績は、決算の数字を見れば分かりますが、それはけっして将来の業績や株価を保証するものではありません。将来にわたる企業の趨勢を見とおすためには、数字以外の“目に見えない価値”に着目するのが最善の方法であり、「ESG」という三つの要素への配慮こそが長期的な企業価値を高める――それが「ESG投資」の考え方です。

そうした“目に見えない価値”の中で、日本企業にとって最も重要な経営資源の一つが“人”であることは論をまちません。「ESG」でいうと、従業員の人財としての価値は“S”の一部に含まれ、役員の構成状況などは“G”に該当します。起業の女性活躍推進に向けた取り組み状況に注目して経済産業省と東京証券取引所が共同で選ぶ「なでしこ銘柄」や、従業員の健康維持・向上への取り組みを評価する「健康経営銘柄」なども、ESG投資を促す流れの一端と考えられます。

ESGへの注目は、人財を通して長期的な企業価値向上に貢献するという、人事本来の役割をあらためて定義することにもつながりそうです。

最終更新:3/14(火) 7:30
日本の人事部

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