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『エスティマ ハイブリッド』VS 『セレナ』至れり尽くせりのハイブリッドミニバン対決

@DIME 3/14(火) 7:10配信

SUVブームが続く中、話題が少ないミニバンだが、出荷台数を見ていると絶好調。根強い人気が続いている。そんな中、日本を代表するミニバンのベストセラーモデルの新型車が2台登場。このライバル車を比較試乗した。

 ミニバンの国内市場は2015年、新車で約75万台を販売した。2016年の上半期の販売台数は約39万台で、前年比を上回っている。この根強い人気に乗るかのように、2016年に入り次々と新型車が登場。今回はその中からミニバンの元祖、トヨタ『エスティマ』(6月発売)と日産『セレナ』(8月発売)を試乗した。どちらも日本のミニバンの歴史を牽引してきたモデル。最新モデルがどこまで進化しているのかチェックした。

『エスティマ』は1990年に初代が登場。もともと北米市場を意識して開発され、3ナンバーでユニークな卵形のスタイリングが話題になった。当時、3ナンバーの大型車ということで売れゆきが心配されたが予想を覆す大ヒットとなり、ミニバンブームのきっかけを作った。

 新型車は2006年に3代目としてデビューしたモデルがベースだが、スタイリングは古さを感じさせない。今回のマイナーチェンジは、スタイリングのブラッシュアップと安全装備の充実がポイントだ。

 2代目から採用しているハイブリッドシステムや後輪駆動用のモーターによる4輪駆動方式は継承。サスペンションも改良されているが、操縦性は最新のミニバンと比べると重さやシャープさに物足りなさを感じた。

◎細部までミニバンの進化を感じさせる『セレナ』

 一方の『セレナ』もデビューしたのは1991年だが、今回のフルモデルチェンジで5代目になる。さらに歴史を遡ると70年代初めの1BOXカーにたどり着く。改めて1BOXカーとミニバンの違いについて説明すると、1BOXカーはエンジンが前席の床下にあり、後輪駆動が主流。ミニバンはその位置にエンジンがなく前輪の後ろや後輪の前にあり、ドライビングポジションも乗用セダンに近いという特徴がある。『セレナ』は2代目からミニバン形式になり、ユーザーのニーズをうまくとらえ、このクラスのベストセラーカーになった。最新モデルは自動運転支援技術「オートパイロット」が注目されているが、内装の質感の向上やリアゲートの2WAY開閉スタイル、ハンズフリースライドドアなどのアイデア装備も見逃せない。目的に応じてミニバンを“使い倒す”ことができる楽しいモデルだ。

◎安全装備を纏った近未来デザイン
トヨタ『エスティマ ハイブリッド』

全長は4820mmで『クラウン』やレクサス『GS』より少しだけ短い。スタイリッシュなデザインが特徴。スライドドアのレールをリアウインドウの下縁に合わせて目立たなくしている。

Specification
■全長×全幅×全高:4820×1810×1760mm
■ホイールベース:2950mm
■車両重量:1990kg
■排気量:2362cc
■エンジン形式:直列4気筒DOHC
■最高出力:150PS/6000rpm/交流同期143PS/68PS
■最大トルク:190Nm/4000rpm/270Nm/130Nm
■変速機:CVT
■燃費:18.0km/L
■車両本体価格:492万8727円

2006年にデビューし、ミニバンの新しいカテゴリーを牽引した『エスティマ』も3代目。10年目に突入したがスタイリングの個性は失われてはいない。今回からミニバンとしては初のEクラス。ユーザーのつきあい方も変わるのか。ハイブリッドシステムは、前輪に2.4Lガソリンエンジン+モーター、後輪にモーターを搭載する仕組み。EVモードを選択すると、モーターのみの走行で街中なら5km程度走行可能だ。

◎使い勝手と最新技術を追求した
日産『セレナ』

『セレナ』は歴代モデルすべて5ナンバーサイズ(『ハイウェイスター』を除く)。今回もそこはきちんと継承しており、スタイリングは“使い勝手”重視の方向でうまくまとめている印象。

Specification
■全長×全幅×全高:4690×1695×1865mm
■ホイールベース:2860mm
■車両重量:1680kg
■排気量:1997cc
■エンジン形式:直列4気筒DOHC
■最高出力:150PS/6000rpm/交流同期2.6PS
■最大トルク:200Nm/4400rpm/48Nm
■変速機:CVT
■燃費:16.6km/L
■車両本体価格:284万7960円

上級グレードのリアランプはLEDを採用。ボディーカラーもルーフ部分とほかの部分を塗り分けたツートンで3タイプ用意。全部で11種類用意されている。標準モデルのほかに『ハイウェイスター』『ライダー』などの派生モデルも健在だ。同社の「スマートシンプルハイブリッド」システムは減速時の運動エネルギーを利用し、バッテリーに蓄えた電力をエコモーターにより、加速やアイドリングストップ、エアコンなどに活用する。

〈高級感で選ぶならエスティマ、コスパで選ぶならセレナ〉

◎トヨタ『エスティマ ハイブリッド』

[運転性能]スタート時は車体の重さもあり、俊敏とは言えないが3000回転あたりから弾みがつく。ハンドリングは標準レベル。17点

[居住性]2列目、3列目はゆったりして快適だが、前席と2列目以降が分断されてしまう感じが残念。16点

[装備の充実度]10年前のモデルだが年次改良の積み重ねによりアップデートされている。ただこの価格にしては安全装備がプア。16点

[デザイン]初代からのワンモーションフォルムを継承しつつ、新しいトヨタデザインも採り入れている。古さを感じさせない。19点

[爽快感]0→100km/hの加速は10秒台で、2Lのガソリンセダン並み。加速中の動きはタイム以上に軽快に感じた。18点

[評価点数]86点

◎日産『セレナ』

[運転性能]最新モデルとしての出来栄えはとてもよいが、唯一の不満は2Lエンジンのパワーのなさ。発進時が特に弱い。16点

[居住性]5ナンバーで設計されているが、室内はとても広い。シートのアレンジもユーザーの目線で考えられている。18点

[装備の充実度]同一車線自動運転支援技術を実用化したのはすばらしい。しかも操作方法を簡単にしたところは評価に値する。18点

[デザイン]5ナンバー枠でデザインを追求するのはとても難しいことだが、個性と新しさを表現。クオリティーの高さに感心した。18点

[爽快感]運転席に座ると細かいAピラーや視界のよさで開放感が味わえるが、いざ走らせるとどうしても非力さが気になる。16点

[評価点数]86点

文/石川真禧照

※記事内のデータ等については取材時のものです。

@DIME編集部

最終更新:3/14(火) 7:10

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