ここから本文です

エコノミストはいかにソーシャル訪問者を購読者にしたか?

3/15(水) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

英経済誌「エコノミスト(The Economist)」は、印刷版広告売上の減少をデジタル広告売上で埋め合わせきれていない。そのため、デジタル購読者の増大による収益増に注力している。

CMOが語る「我々は気前がいい」、その意図とは

エコノミストが各プラットフォームに求めるものはきわめて明確だ。非購読者にリーチし、エコノミストのサンプルコンテンツを読んでもらい、購読者を増やすことである。

エコノミストのソーシャルメディアのフォロワーはこの1年間で、Facebook、Snapchat(スナップチャット)、Twitter、およびLinkedIn(リンクトイン)を中心に、25%増大し、4400万人に到達。購読者数も、まずイギリスのEU離脱後に急増し、最近ではドナルド・トランプ氏の当選後にも大きく伸びた。デジタル購読者は、2016年の1年間で30万3500人から34万5500人へと、14%近く増加している(エコノミスト全体の購読者基盤は150万人)。

「我々は気前がいい」

「無料で配信するコンテンツの量については常に議論している」と語ったのは、エコノミストの最高マーケティング責任者(CMO)で流通担当のマネージングディレクターを務めるマイケル・ブラント氏だ。「気前が良すぎると、購読の意味がなくなる。しかし、我々の考えはそれと逆だ。たくさんのプラットフォームにコンテンツを流通させ、雰囲気を知ってもらうことに懸命に取り組むという意味で、我々は気前がいい」。

エコノミストのペイウォールは従量制で、非購読者も週に3本の記事を閲覧できる。エコノミストでは、10名からなるソーシャルメディアチームがコンテンツを各プラットフォーム向けに再利用している。

たとえば、2015年に米国の殺人発生率が11%増加したという次のような内容は、Facebookに投稿する独立したコンテンツになる。それと同時に、詳細な記事へのティーザーも兼ねているのだ。

Facebookキャンペーン事例

エコノミストの計算によると、通常、読者が購読者に変わるのには9週間かかるという。エコノミストはニューイヤーのキャンペーンとして、リベラリズムの今後を理解するために2016年を振り返る記事を複数Facebookに投稿した。これによりオーガニックな投稿が増大し、それがよい効果を上げている。まず読者を似たコンテンツでリターゲティングし、それから購読を促すターゲティングしたディスプレイ広告を表示するのだ。

エコノミストはまた、大学に戻る学生たちと結びつくため、Facebookで6週間かけてコンテンツ主導の記事を120本投稿。テクノロジーの発展で変わりつつある職場に注目した内容で、資金を投じた投稿の効果は上々だった。

すべての投稿は仕事の未来に関する内容を集約したページにつながっており、そこで関連記事を無料で読めるようにしてある。このサンプルを、購読者になってもらう広告でリターゲティングしたところ、現在、購読の促進という意味ではエコノミストのなかでも極めて大きな成功を収めたキャンペーンになった。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。