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WBCは次回も盛り上がるのか。カギを握るMLBコミッショナーの自信

3/17(金) 8:00配信

webスポルティーバ

「国際化が野球の成長にとって、どれだけ大事であるかを説いていきたい」と語るマンフレッド氏が、これまでの経歴で培ってきた巧みな交渉術でメジャーリーグ球団のオーナーたちにWBCの意義をどれだけ伝えられるのか注目だ。

 今季よりメジャーは、4球を投じなくても歩かせることができる”新たな敬遠ルール”の導入が決まった。そのほかにも試合のスピードアップを狙いとするピッチクロック(投球間隔を示す時計の設置)やテレビCM時間の短縮、より得点が入りやすくするため極端な守備シフトの禁止、リリーフ投手の起用人数の制限など、マンフレッド氏は現行ルールにメスを入れることもいとわない姿勢を見せる。

 今や年間収益が100億ドル(約1兆1500億円)に届かんとするMLBのトップは、次のWBCからさらに出場国枠を広げる可能性を示唆しており、そのほかにもより収益が上がるようなドラスティックな大会フォーマットを確立するため、ルール変更を施すことも大いに考えられる。

 その一方で、こうした国際大会が真の意味で成功を収めるには、まだまだ時間が必要だとマンフレッド氏は説く。

「私は、個人的に野球の次にゴルフが好きです。ゴルフにはライダーカップ(欧州ツアー代表とアメリカツアー代表の対抗戦)がありますが、あの大会も人気が出るまで時間がかかったように、こういった国際大会が認知され、大きくなっていくには年月を要するのです」

 アメリカの主要プロスポーツリーグは収益性が重視され、それはメジャーリーグも例外ではない。マンフレッド氏もさまざまな施策を打とうとしているが、ビジネスを前提としているのは間違いない。「金儲け」と言われればそれまでだが、しかし金儲けをするためには当然ながら”商品”が充実していなければならない。

 WBC自体が直接的にメジャーリーグに大きな収益をもたらすことはないかもしれないが、間接的には世界からメジャーリーグへの関心を呼び込む”窓口”になる可能性は十分に秘めている。

 マンフレッド氏は、現在58歳。順調にいけばこれから10数年はコミッショナーの座に居続けられるだろう。その間に、どれだけWBCという大会を世界的なものにしていけるのか。ある意味、通常のメジャーリーグよりも伸びしろの大きい大会をどう拡大し、成長させていくのか、彼の手腕に注目していきたい。

永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi

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