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積水ハウス、「iPad」が可能にした震災対応

東洋経済オンライン 3/21(火) 6:00配信

 2016年4月14日に発生し甚大な被害が発生した熊本地震から、まもなく1年が過ぎようとしている。東日本大震災から5年が過ぎたタイミングで起きた地震で、熊本県では2度の震度7を観測した。震度7は「激震」と呼ばれ、家屋の倒壊が30%以上に及び、山崩れ、地割れ、断層などが生じる、と定義される。

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 この熊本地震の翌日に、積水ハウスは、熊本地震の被害調査専用のiPadアプリを社内向けに配信し、顧客の現況調査を迅速に行った。これは、日頃からタブレットを多く活用している同社の態勢と、アプリ開発を社内で行う対応の早さによって実現した。現場の担当者は全員iPadを携帯しており、すでに使いこなせる状況が作り上げられていたことから、新たに配信されたアプリをインストールするだけで、翌日から現地訪問による調査が開始できたのだ。

■「次元が違う震災対応」

 積水ハウスではこれまでも、地震や災害の現地訪問調査を行ってきた。しかしこれまでは、現地での調査結果を事務所に戻ってからパソコンに入力していたという。しかし熊本地震では、iPadの専用アプリに状況を入力するだけで、現地の情報がリアルタイムに本社に上がってくる環境を作り出すことができた。

 そのため、集計結果とそのフィードバックは、東日本大震災時は1週間かかっていたが、熊本地震では被害状況のエリアごとの集計や、顧客への対応履歴など、さまざまな角度から調査結果を集計し、本社と現場間で共有したという。その結果、より被害の大きなエリアに人員を多く配置するなど、日次での迅速な行動につながった。

 積水ハウスIT業務部の部長・上田和巳氏は、「各部門の社員に対してiPadを配るだけでなく、日々の運用の中で定着をうながし、効果を作り出すことに注力してきた結果のひとつ」としており、iPadを核としたICT導入によって「次元の違う災害対応」を実現することができたと振り返る。

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最終更新:3/21(火) 14:13

東洋経済オンライン

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