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400万円のテスラは「イーロン・マスク伝説」の終わりの始まりか

3/24(金) 12:07配信

Forbes JAPAN

EVメーカー、テスラのイノベーションに関してはある種の宗教じみた熱狂が高まっている。そこに資金を注ぐ投資家らはもちろん、テスラに乗るユーザーたちも同社のバラ色の未来を信じているかのようだ。



しかし、同社のモデルSやモデルXには相次いで不具合も報告されている。顧客満足度調査を行うJ.D.パワーはその実態を明かすリポートを発表した。

「10万ドル以上の金額を投じた結果、不具合が頻発するとしたら、その車両の売上やブランドイメージに重大な影響を及ぼすのが通常のことだ」とJ.D.パワーのグローバル部門のKathleen Rizkは述べている。「しかし、テスラに関してはその被害を免れているようだ」とRizkは言う。

米国の消費者情報誌「コンシューマーリポート(CR)」は2015年にテスラの、モデルSの評価を「お勧めできない」に引き下げ、当時の状況を「信頼性が低下している」と述べた(その後2017年の最新リポートでは平均的信頼度に上昇させた)。一方でCRは最新モデルのモデルX SUVを「最も信頼性が低い」リストに挙げている。

テスラとして3車種目となるモデルX SUVは全長5mを超える大型SUVで、昨年9月に予約の受付を開始。納車が始まったばかりのこの車両を、J.D.パワーはサンプル数の少なさを理由に調査報告対象から外しているが、複数のテスラオーナーのグループからの声を取り上げ、その品質を議論している。

テスラはCEOのイーロン・マスクの特異なキャラクターにより、自動車メーカーとしてはカルト的ポジションを確立した。モデル Sを所有することは単なる財力のひけらかしではなく、BMWの7シリーズやメルセデス・ベンツのSクラスを所有することで得られない、選ばれた者である感覚をオーナーに与える。「テスラのオーナーは自分が新たなテクノロジーのアーリーアダプターであり、パイオニアだと感じるのです」とJ.D.パワーのRizkは述べている。

しかし、J.D.パワーの報告書は、今年の年末に納車が始まる価格を抑えた最新車両のモデル3(テスラはこの車両の予約注文を40万台としている)に関しては、これまでのような熱狂を生まないと予想する。「価格が3万5000ドル(約390万円)程度の車両を購入する場合、消費者が求めるのは移動手段としていかに有用なクルマであるかという事です。この傾向は他のメーカーの車に関しても同じで、EVであってもそれは同じです」とRizkは述べた。

Jim Gorzelany

最終更新:3/24(金) 12:07
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