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トランプ政権内のパワーバランスを崩すゴールドマン・サックス出身者

3/27(月) 20:33配信

GQ JAPAN

ドナルド・トランプ大統領の側近には、主に2つの“派閥”がある。ひとつは政界のアウトサイダーとも言えるスティーブ・バノン(ホワイトハウス首席戦略官、大統領上級顧問)らオルタナ右翼が中心の「思想派」。もうひとつが、レインス・プリーバス(大統領首席補佐官、元共和党全国委員長)のような共和党系の「党人派」である。

【トランプ政権で影響力を増す「金融派」を紹介する動画】

ここにきてもうひとつ、別の派閥が台頭しつつある。それがウォール・ストリート出身者のグループ「金融派」だ。さまざまな立場の人々が呉越同舟するトランプ政権で今、内紛の兆しまで生じている。

増大する「金融派」の影響力

『ワシントン・ポスト』や『ニューヨークタイムズ』によると、ゴールドマン・サックスのナンバー2から国家経済評議会(NEC)議長に転じたゲイリー・コーンと、やはりゴールドマン・サックス出身のディナ・パウエル(大統領補佐官 兼 経済イニシアチブ担当上級顧問)らが、トランプ大統領の娘イヴァンカ・トランプとその夫ジャレッド・クシュナー(大統領上級顧問)の力も借りながら、大統領に対する影響力を少しずつ高めつつあるという。

この動きに対抗する形で、これまで対立関係にあるとされていた「思想派」スティーブ・バノンと「党人派」レインス・プリーバスが急接近しているというニュースも報道された。

上の動画は、わずか29歳でブッシュ政権の大統領特別補佐官になったディナ・パウエルを紹介する内容。ゴールドマン・サックスではフィランソロピー担当責任者として勤務していた。イヴァンカとは政権入りする前から付き合いがあったという。

ウォール・ストリートの金看板

ゴールドマン・サックスといえば、過去にもロバート・ルービンやヘンリー・ポールソンといったCEO・会長クラスの経営幹部を財務長官として政権に送り込んできた、ウォール・ストリートの金看板である。現トランプ政権で財務長官を務めるスティーブ・ムニューチンも、やはり同社の経営幹部だった経歴を持つ。

ゴールドマン・サックスは、昨年の大統領選挙戦中にはオルタナ右翼のニュースサイト「ブライトバート・ニュース」がヒラリー・クリントンを批判するためによく使っていた「エスタブリッシュメント(特権階層)」の代表格。バノンやスティーブン・ミラー(大統領上級政策顧問)らが目の敵にするグローバル派エリートが集まる企業で、ダボス会議に参加するような面々の巣窟ともいえそうな会社である。

そんなゴールドマン・サックス出身者と、“経済的愛国主義者”を自称する「思想派」が簡単に折り合いをつけられるはずもなく、両者の間で早くも立場や価値観の違いが表面化してきたのだ。

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最終更新:3/27(月) 20:33
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