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本当の保守とは思えない。安倍首相の「皇室軽視」を作家・適菜収が喝破する

3/28(火) 20:00配信

BEST TIMES

「天皇陛下が、自身の退位後は国事行為を皇太子さまに引き継ぐとともに、象徴天皇として取り組んできた公的な活動からも退く意向であることがわかった」(朝日新聞)。
 天皇陛下の退位をめぐっては、安倍首相のもとに集まった有識者会議において「退位した天皇と現天皇との二重性が生じかねない」との懸念があがっていた。天皇陛下が国民へビデオメッセージを発表されてから約8ヵ月ぶりに「自身の退位後」の意向を示されたことになる。天皇陛下の意向に対して安倍晋三首相および官邸は、誠意をもって受け止めたのだろうか。それどころか、天皇陛下の日々の活動をあまりにも軽んじてきたのではないか。これまで作家・適菜収氏は安倍首相の皇室に対する態度を疑問視してきた。最新刊『安倍でもわかる保守思想入門』のなかで、適菜氏は安倍首相が発言した「ある言葉」に対して批判の矢を向けている。一部抜粋して紹介する。
 

「あんなことまでして、本当に危ない」

 安倍は皇室に対して、一貫して不敬な態度をとり続けてきた。

 二〇一六年八月、天皇陛下が「お気持ち」を表明されると、総理官邸は、宮内庁長官の首をすげ替えた。

 明らかに嫌がらせだろう。

 デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員の山田厚史は、「安倍首相は保守の政治家なのに天皇を粗略に扱っている、というイメージが形成されつつある。被災地や戦争の傷跡を訪問され、国民や平和な世の中に寄り添おうとする天皇の姿勢は人々の静かな共感を集めている。『安倍か、天皇か』という選択になれば、天皇に軍配を上げる人が多いのではないか」と正論を述べていた(『ダイヤモンド・オンライン』二〇一七年一月一九日)。

 衆院議員の亀井静香は安倍が陛下のものまねをしていたことを紹介。

「総理は、こんなふうに(亀井氏、杖をつく素振りをする)陛下の真似をして『あんなことまでして、本当に危ない』と言っていました」(『週刊現代』二〇一七年一月一四日・二一日合併号)。

 安倍が天皇陛下のものまねをして茶化したという話は、すでに『月刊日本』(二〇一六年一二月号)で、毎日新聞編集委員の伊藤智永が紹介していた。

「ある有力政治家の話ですが、彼が官邸の総理執務室で安倍さんと生前退位の話をしたら、安倍さんはカーペットに膝をつきながら、『こんな格好までしてね』と言ったらしいのです。ちょっと何て言うか、天皇陛下が被災者の方々に寄り添うお姿を、そういう風にちゃかしてみせるというのは……。信じがたいですね」

『週刊現代』は記事で安倍を批判する。

「こうした安倍総理の不敬な心根は、その後の行動にも表れている」
「まさに、結論ありきのお手盛り有識者会議。正面からの議論を避け、国民の目の届かない場所で自分の思いを通すのが『官邸のやり方』だ」

 安倍は自分が王様にでもなったつもりなのだろう。
 政府は、二〇一九年一月一日に皇太子殿下を新天皇に即位させる案を検討。これには宮内庁も反発した。
 元日には早朝から「四方拝」が行われる。国の安寧や五穀豊穣を祈る儀式だ。それ以外にも、皇族や首相、閣僚、衆参両院の議長、最高裁長官らの挨拶を受ける国事行為の「新年祝賀の儀」などがある。

 一方、新天皇の即位に際してはさまざまな儀式が必要になる。元日に同時に行うのは不可能だ。
 また、政府は、新天皇が即位する半年から数カ月前に新元号を発表することを計画している。その理由はカレンダーなど印刷物の都合らしい。

 要するに、元日に新天皇を即位させれば、改元のタイミングとして手間が省けるというわけだ。どれだけ皇室をバカにすれば気が済むのか。もし安倍が皇室を潰しにかかったら、日本人がとるべき行動は一つしかないということをきちんと確認しておくべきでしょう。(敬称略)

文:適菜収

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