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千葉9歳女児殺害 地元防犯情報はなぜ緊張感を欠いたのか

4/1(土) 7:00配信

オトナンサー

 子どもが関係する事件・事故の報道や公的情報を集めていくと、最も数が多くなるのが、子どもを狙った不審者の出没情報です。声かけ、つきまとい、痴漢行為、下半身露出、暴行をはじめとするさまざまな不審者情報を、全国各地の警察や自治体が登録者向けにメールで配信しています。

【画像】日本中に現れている不審者

空き巣や自動車盗情報が大半の松戸市

 先日殺害された9歳の女子小学生が住んでいた千葉県松戸市でも、市と千葉県警がそれぞれメール配信を行っていますが、不審者情報をめぐっては、関係機関の連携がほとんどできていないことが分かります。

 松戸市によると、同市は「安全安心情報」という名称のメール配信サービスを2006年4月から開始。ウェブサイトによると、「災害・不審者・犯罪などの情報を、携帯電話をお持ちの皆様のご希望により自動的にメール配信」しています。

 不審者情報も対象になっていますが、筆者がこのサービスに登録した昨年6月以降、実際に配信されたのは空き巣や自動車盗、行方不明者に関するものがほとんど。不審者情報は一件もなく、サービスを実施している市民安全課の担当者は「警察から情報があれば配信する形で、配信数は多くない」と話します。

“怪しい”だけでは情報共有されない

 千葉県警も防犯情報のメール配信を行っていますが、不審者情報の配信数は「貧弱」のひと言に尽きます。東京、神奈川、埼玉の各警察が実施する同様のサービスに比べて配信数は際立って少なく、人口50万人規模の松戸市内に限っても、県警が出した不審者情報は昨年6月以降ゼロです。

 県全体で見ても、情報を必要とする人にとっては役に立たないレベルです。警察からの情報に頼っている市民安全課の配信が少ないのは、その影響と言えます。

 その一方で、同課と同市教育委員会によると、児童らの保護者向けに、各学校が独自の判断で防犯情報のメール配信を行うことがあるといいます。問題はここからです。各学校が配信するのはあくまで保護者向けである上に、市教委が配信情報のすべてを把握しているわけではないといいます。

 子どもの連れ去りにつながるような事案など「危険度が高い場合は、各学校から情報を上げてもらい、警察にも伝えるが、すべての情報を共有しているわけではない」と学事課の担当者は話します。「怪しい人がいた」というだけでは、情報は学校単位にとどまってしまい、関係機関での共有には至らないというのです。

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最終更新:4/1(土) 7:42
オトナンサー

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