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レジェンドが描いたゴジラ! 特撮映画美術監督・井上泰幸の世界

4/2(日) 10:00配信

otoCoto

レジェンドを支えたレジェンド『特撮美術監督 井上泰幸展』

怪獣映画全盛である。2014年に『GODZILLA ゴジラ』(監督:ギャレス・エドワーズ)が全世界でヒットし、国内でも2016年に『シン・ゴジラ』(総監督:庵野秀明、監督:樋口真嗣)が公開され社会現象にまでなった。ゴジラ人気は勢いが衰えず、2017年11月には初の劇場版アニメーション作品が公開される。

また、先日、『キングコング 髑髏島の巨神』(監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ)が公開され好調だ。同作品は「GODZILLA ゴジラ」と同じ世界観で描かれており、モスラ、ラドン、キングギドラの登場が噂されている2作目、そしてキングコングとゴジラとの決戦が決定されている3作目が準備されるなど、あたかも昭和ゴジラシリーズが蘇ったような展開と言える。この状況を本多猪四郎監督や円谷英二特技監督らレジェンド達が知ったらさぞ喜ぶことだろう。

世界に影響を与えているゴジラシリーズを生み出してきたレジェンド達の中で、これまで表立って紹介されてこなかったレジェンドが存在する。特撮美術監督の井上泰幸(1922年~2012年)だ。その井上の偉業を紹介する初めての展覧会『ゴジラシリーズを支えた特撮美術監督 井上泰幸展』が4月2日(日)まで海老名市民ギャラリー(神奈川県海老名市)で開催されている。本展では井上が生涯手掛けた映画やテレビ、CMなどのほんの一部から、類稀なる才能が描き出した特撮映画のイマジネーションの世界を紹介する。

SFや怪獣映画などの特撮を必要とする映画では、いわゆる実写班と特撮班に分かれて制作を行うのが常で、その中で特撮美術は「見た事のないイマジネーションを形にする」だけでなく、映画の世界観やキャラクターといった重要なイメージを作り上げる役割を担う。日本映画界における特撮美術を作り上げてきたのが井上なのだ。CGの存在など考えつきもしなかった昭和の時代に、怪獣やSFにリアリティを与えたのが、のちに日本特撮のお家芸と言われたミニチュアワークだ。


■超貴重!特撮が生まれる瞬間が刻まれた作品群

同展では東宝撮影所時代と海老名時代に分けて展示されている。東宝撮影所時代のパートでは、特撮美術デザイナーとして井上が手掛けた東宝作品のポスター、シナリオなどの資料から、怪獣のイメージを決定づけたデザイン画やセットなどのさまざまな図面、制作予算まで書き込まれた撮影コンテといった、貴重な作品を余すことなく紹介している。

海老名時代のパートではゴジラの復活に心血を注いだ井上泰幸が手がけた『ゴジラ』(1984年)の初公開となるメイキングスチールやミニチュア検討モデル、デザイン画、セット図面などが公開されている。また、日本アカデミー賞特殊技術スタッフ賞を受賞した『竹取物語』(1987年)のデザイン画とプロップも展示されている。

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最終更新:4/2(日) 10:00
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