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Siriの地位を奪う、アマゾン「Alexa」の怒濤の勢い

4/4(火) 8:20配信

WIRED.jp

アップルの「Siri」は、“最も有能かつ愛すべき音声アシスタント”としての地位を奪わるのかもしれない。

【アマゾンが次に直面する「本当の挑戦」とは】

音声アシスタントという“次世代インターフェイス”の地位をめぐる競争において、Siriには何億ものiPhoneユーザーがいるという大きな利点があった。しかし、いまとなってはアマゾンが同社音声アシスタント「Alexa」をiOSへ搭載することで圧勝するのかもしれない。

そもそもAlexaアプリは、「Amazon Echo」の基本的な機能として存在していた。同時に、Alexaの音声認識機能をiPhoneで利用するためのサードパーティ・アプリも多く存在していた。そして2017年3月17日、Alexaは、App Storeで最もダウンロード数の多いアプリのひとつ、『Amazon』アプリに搭載されることが発表された。

音声アシスタントSiriにのみ慣れているという人は、また違った印象をもつかもしれないが、SiriはAlexaや「Google Assistant」が知られる前から受け入れられているが、進化についていくことができなかった。Siriはちょっとしたニーズには答えてくれるが、動作は遅く、限界があり、正直言って無能だ。

一方、Alexaはまだ完璧ではないが、10,000の「スキル」を備えている。基本的なもの(天気を確認できる)から、他愛のないもの(ピザを注文する)、それに素晴らしいもの(『ジェパディ』)まで広く網羅している。

『Amazonミュージック』からの楽曲呼び出しや、Kindle本の読み上げをはじめ、こういったほとんどのスキルを、iPhoneで利用できるようになるだろう。スマートホームを操作したり交通をチェックしたり、Amazonアプリのなかにあるニュースをまとめ配信したりもできる。

「率直に言って、これをアップルが承認したことに驚いてます」と話すのは、フォレスターリサーチ社のアナリスト、ジェームス・マックイヴィーだ。

「スマートフォンに搭載できるかどうかが、Alexaが“有能なパーソナルアシスタント”になれるかどうかの、最大の障害だったのです。家を離れられないパーソナルアシスタントは、外に出ているときは役に立ちませんからね」と、ジャックドーリサーチのファウンダー、ジャン・ドーソンは語る。

もっとも、Alexaにも障害はある。(『Amazon』というショッピングアプリの内部機能であるがゆえに)操作するには2段階の操作が必要なのだ。

ドーソン氏は、「ヴァーチャルアシスタントを利用するためにわざわざショッピングアプリを開くとは考えにくい」と語る。

その点、ホームボタンを押すだけで使えるSiriは有利だ。Google Assistantも同様で、グーグルの端末である「Pixel」「Nexus」ユーザーであれば、画面をまったく触らずに使用できる。

しかし、それでも“いい勝負”となるのだろう。iOSに搭載されたAlexaが使われるかどうかはわからない。いまもっとも大事なことは、どれを使うか、ユーザーが選択できるようになったということだ。

BRIAN BARRETT

最終更新:4/4(火) 14:31
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