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漫画家・赤松健主導 物議醸した“電子書籍版YouTube”機能を正式公開

KAI-YOU.net 4/5(水) 12:45配信

漫画家・赤松健さんが企画・運営を手がける電子書籍プラットフォーム「マンガ図書館Z」の新機能が、いよいよ4月からリリースされた。

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海賊版であっても広告によって権利者への利益を発生させて還元するという「電子書籍版YouTube」機能は、2015年に公開され、その方法を巡って大きな議論に発展した。

今回、複数の大手出版社と、商業で活動する漫画家280名の賛同を得る形で、ついに正式に運用が開始された。

連載を続けながら、漫画の未来を守るために活動する赤松健

『魔法先生ネギま!』や『ラブひな』といった少年漫画作品を代表作に持つ赤松健さん。いずれもこれまでアニメ化されてきた人気作品で、この10月には最新作『UQ HOLDER!』のアニメも放送となる。

漫画家として活躍する一方で、二次創作を許諾する意思表示ツールを提唱し「同人マーク」を実現させたり、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)とそれに伴う「著作権侵害の非親告罪化」問題について発信し続けたりと、「漫画」表現にまつわる諸問題に積極的に取り組み続けてきた。

現在は、日本漫画家協会理事もつとめる一方、自身が取締役をつとめる株式会社Jコミックテラスで運営している電子書籍サービスが、「マンガ図書館Z」だ。

電子書籍プラットフォーム「マンガ図書館Z」とは?

この「マンガ図書館Z」は、権利者の許可を得て「絶版になった漫画」や「単行本化されていない漫画」を公開し、広告収入を権利者に還元するという仕組みの電子書籍プラットフォームだ。

2011年にリリースされた「Jコミ」を前身としてサービスで、これまで幾度かのバージョンアップとサービス名変更を経て、権利者への最適な還元システムを模索するため、様々な実験的機能を取り入れてきた。

中でもひときわ注目を集めたのが、「第三者が著者に無断で漫画をアップロードできる」という、「新型アップロード機能」だった。

ネット上の「海賊版」だろうが購入者が購入して電子書籍化したいわゆる「自炊」だろうが、アップできてしまう。そして、そこに広告を掲載することで、広告収益が本人に還元される、というこの仕組み。

これは、動画共有サイトであるYouTubeが採用している利益還元システムで、赤松健さん自身も「電子書籍版YouTube」機能と呼称している。

もちろん、いくら収益が還元されると言っても、例えば漫画家自身の意向や出版社との契約などもあり、すべて勝手に公開されてしまえば問題となる。

そこで、無断でアップされた作品の権利者自身が公開を許諾するか否かを決められる、という手法を採用。

実際には著作者ではなくても簡単に「作品の許諾」ができてしまうため、当初は、権利者本人であるかどうか、一件一件連絡をとって本人確認するとしていた。

しかし、案の定、権利者以外が勝手に作品を公開許諾するという事態が発生。クレームがきたという事例もあったと赤松健さんはブログでも綴っている。

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最終更新:4/5(水) 12:45

KAI-YOU.net