ここから本文です

『AKB総選挙』は転機を迎えた? 人気メンバーの相次ぐ“不出馬表明”が示すもの

4/6(木) 7:00配信

リアルサウンド

 6月17日に開催される『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』に、入山杏奈(AKB48)、柏木由紀(AKB48/NGT48)、山本彩(NMB48)、兒玉遥(HKT48)ら人気メンバーが不出馬を表明している。2017年に卒業した島崎遥香、小嶋陽菜も含めると昨年の『総選挙』ベスト16のうち5名がいなくなるという事態に。さらにV3を狙う指原莉乃(HKT48/STU48)、1位への返り咲きが注目される渡辺麻友(AKB48)も今年が最後の出馬であることを明かしている。

 もともと『総選挙』は、選抜メンバーの固定化などを防ぐ目的で2009年より開催。これまでに「私のことは嫌いでもAKBのことは嫌いにならないでください」(前田敦子)、「潰すつもりで来てください」(篠田麻里子)など、数々の名スピーチを生み、地上波でも生中継されるなど、ファンのみならず多くの人々から注目を集めて来た。

 過去の『総選挙』でこれまで不出馬を表明してきたのは、「前向きな辞退」と語った村山彩希(AKB48、2015年から連続不出馬)、「客観的に見たかった」という木下百花(NMB48、2014年から連続不出馬)に加え、「自信がなくなってしまった」という小笠原茉由(2016年卒業)など。そして『総選挙』での上位経験者の不出馬表明は、グループの卒業を理由とすることがほとんどだった。

 『総選挙』で上位になること、AKB48のセンターであり続けることはメンバーにとって大きな目標であり、実力人気ともにトップアイドルになるための一つの条件だった。しかし近年、センターであることが理由ではなく、一人のアイドルとして人気を誇り、ソロで活躍するメンバーも多く存在する。そういったメンバーたちの中で『総選挙』や『選抜』に対する意識の変化が多少なりとも起こっているのではないだろうか。それに加え、2016年の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)で行なわれた『AKB48夢の紅白選抜』では、お茶の間での“実人気”がはっきり示されることとなった(参考:http://realsound.jp/2017/01/post-10861.html)。特にここで1位を獲得した山本にとっては(「応援して下さっている皆さんには去年で最後だとお伝えしていましたが」というTwitterでの発言通り、以前から不出馬を表明していたとはいえ)、『総選挙』に固執する理由はなくなったように思う。

 選抜メンバーの固定化を防ぐ役割を果たしてきた『総選挙』も今年で9回目。しかし卒業という理由以外で選抜メンバーが刷新されることはほとんどなく、なかなか次世代が育たないというグループへの指摘もよく見かけるようになった。山本と柏木の不出馬表明や指原と渡辺の「今年が最後」の発言は、ソロ活動の充実とともにグループの発展を思った上での選択なのかもしれない。2017年の『総選挙』は、『総選挙』や『選抜』のありかた自体が問われる、大きな変革の時を迎えることになりそうだ。

向原康太