ここから本文です

桜庭一樹、竹中直人、西寺郷太ら、ダルデンヌ兄弟最新作『午後8時の訪問者』に絶賛コメント

4/6(木) 9:30配信

リアルサウンド

 4月8日に公開される『午後8時の訪問者』に、桜庭一樹、竹中直人、西寺郷太(NONA REEVES)ら著名人が絶賛コメントを寄せた。

 本作は、第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督最新作となるヒューマン・サスペンス。診療時間をとっくに過ぎた午後8時に鳴ったドアベルに応じなかった若き女医ジェニーが、診療所近くで謎の死を遂げた“名もなき少女”の意外な真相に辿り着く模様を描く。

 主人公ジェニーを『メゾン ある娼館の記憶』のアデル・エネルが演じるほか、『最後のマイ・ウェイ』のジェレミー・ レニエ、『ダゲレオタイプの女』のオリヴィエ・グルメらが出演している。

 このたび本作にコメントを寄せたのは、作家の桜庭一樹や小説家の中村文則、俳優/映画監督の竹中直人、NONA REEVESの西寺郷太ら各界の著名人。本作をいち早く鑑賞した感想を思い思いに綴っている。

【著名人コメント一覧】

■桜庭一樹(作家) 週刊文春 3/30号より
“自分の行動が誰かの苦悩を偶然救っていた”ことによって、主人公は再び生きていける。
この救済は奇跡だ。観てよかった。

■中村文則(小説家)
観終わった後、心の底から「素晴らしい」と呟いていた。
現代を生きる私達に最も必要な温度を、心の中に優しく灯してくれる。

■津村記久子(小説家)
誰にでもありうる過失。
それに報いようとする主人公ジェニーの、
物静かだが力強い誠実さに心を動かされる。

■小野正嗣(作家)
ダルデンヌ兄弟の作品が、いつどんなときでも「いまこそ見るべき」と感じられるのは、
僕たちの「いま」が、見過ごされ忘却された無数の痛みに
貫かれていることを思い出させるからだ。

■竹中直人(俳優/映画監督)
素晴らしい映画だった。監督の眼差しにぐいぐい引き込まれてゆく。
まるで自分がこの映画の世界に(中に)入りこんだような感覚だ。
ヒロインの呼吸と自分の呼吸が一緒になる。これこそ映画だ。

■内山昂輝(声優)
主人公を演じたアデル・エネルが素晴らしかった。
本人に罪はないのに主人公が罪悪感にとらわれる、その物語と演出が面白い。
とても気に入っています。

■西寺郷太(NONA REEVES)
シーンの的確さ、脚本の深みと削ぎ方に震えました。
登場するすべての「ドア」が他者と自分、善と悪、現実と映画など、
ふたつの別世界を遮り、繋ぐ象徴に見えて...

■宇佐美亮祐(『このミステリーがすごい!』(宝島社)編集担当)
ミステリアスなヒューマン・サスペンスであり、
罪と、責任というものを考えさせられる、ディープな物語。

■犬山紙子(エッセイスト)
日本にはなかなか届かない、きれいなだけじゃないヨーロッパのもうひとつのリアル。
1人の女の転機に乗せて胸に刺さりました。

■世武裕子(映画音楽作曲家/アーティスト)
ダルデンヌ兄弟の映画はいつも、小さな街で懸命に生きる人々を絶対に見捨てない。
彼らに人生のひとときを撮ってもらえる子供も大人も男も女もラッキーだな、なんて思う。
みなどこかで“INCONNU(E)”であり、それでも今を生きている確かさでもある。
静かなエンドロールに、胸が張り裂けそうだった。
明日、少し優しくなれる気がする。

■長島有里枝(写真家)
ジェニーは医師の枠を超え、貧困という暴力に傷ついた人々を癒そうと試みる。
他者への共感は無駄な消費ではないと教えてくれる。

■アン・サリー(医師/歌手)
診療終了前後の駆け込み患者さんは、何か訳を抱えていることがしばしばあります。
診療所や往診宅を舞台に日々を繰り広げられる様々な人間ドラマに、医師といえども否応なく引き込まれ、
仕事と私情の境を失くして一喜一憂し、時には眠れぬ夜々を過ごすこともある。
痛いほど身に覚えのある主人公の感情にハラハラと引き込まれ、
診療所で繰り広げられる様々な人間ドラマを引き受けて行こうとする姿に我が身を重ねました。

■海原純子(心療内科医/日本医科大学特任教授)
患者への共感と同時に冷静な決断力のバランスが医師には不可欠だ。
また自分の一瞬の行動や何気ないひとことが人の命にかかわるという責任。
その重さに気づいて歩み始めたとき、医師としての人生がスタートする。
シャワーを浴びた髪を乾かす間もなく束ね患者と向き合うジェニーがいとおしく若いころの自分の姿が重なった。

リアルサウンド編集部