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アニメ「南鎌倉高校女子自転車部」の舞台“極楽寺・七里ヶ浜”

4/10(月) 15:35配信

東京ウォーカー

【連載】聖地巡礼さんぽ~あの作品の街を歩く~Vol.33

漫画や映画、ドラマなど、人気作品の舞台となった街を散策し、“住みたい街”としての魅力を深堀していく本連載。ここからみんなの“住みたい街”が見つかるかも?

【写真を見る】ひろみと巴が初めて出会ったのが「極楽寺駅」

第33回は、「月刊コミックブレイド」(マッグガーデン)で連載中の松本規之によるコミックを原作にしたアニメ「南鎌倉高校女子自転車部」をピックアップ。

高校入学をきっかけに長崎から鎌倉へと引っ越してきた舞春ひろみ。通学のため久しぶりに自転車を使うと、ほとんど乗れない状態になっていた。そんなひろみが、なんとか自転車に乗れるようになり、同級生の秋月巴たちと鎌倉を巡ることに。サイクリングをきっかけに自転車の魅力にはまっていった彼女は、巴や同級生たちと共に女子自転車部を立ち上げる。

自転車を楽しむ女子高校生たちの青春ストーリーの舞台となっている、鎌倉の極楽寺・七里ヶ浜周辺のスポットを巡りつつ、街の魅力を紹介する。

■ 「極楽寺駅」

第1話でひろみと巴が初めて出会った場所として、描かれているのがこの駅。高校に登校するため自転車で家を出たひろみ。自転車に乗るのは幼少以来のため、ふらふらとした運転で極楽寺駅のところまでやってくる。しかし、ちょうど登校途中だった巴とぶつかりそうになり、ブレーキをかけたことで大転倒。なぜかひろみは、巴の力を借り突然自転車に乗る練習を始める。

江ノ電の駅である極楽寺駅は、木造形式の駅舎で、1999年には関東の駅百選に選ばれている。また、駅のそばには、駅名の由来となった極楽寺があるほか、江ノ電で唯一のトンネルの極楽洞があり、駅舎を含めて趣のある雰囲気を醸し出している。

「海のイメージが強い江ノ電沿線では、唯一、山の中にあるかのような緑に囲まれた駅。レトロ感のある駅舎や、駅前にある丸いポストなどにより、タイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気が楽しめます」(江ノ島電鉄観光企画部の飯田敦史さん)。

■ 「七里ヶ浜2号踏切」

第4話で水泳部の先輩と自転車で対決する舞台となったのがこの周辺。女子自転車部を立ち上げたひろみたちだったが、部員のひとりである比嘉夏海が、中学時代に水泳の優秀な選手だったことから、水泳部の強引な勧誘を受ける。そして、夏海の所属をかけて、ひろみは水泳部の部長と高校の前の坂道で自転車勝負をすることに。

江ノ電沿線でも、踏切とともに海が見られる抜群のビュースポットのひとつで、江ノ電のポスターでも、ここの景色が使われている。また、海のすぐそばに山が広がるという地形のため、踏切のあたりから緩やかな坂道になっており、その頂上は、道の先に七里ヶ浜の海が広がる絶景スポットでもある。

「実際にロケハンをしてみると、高低差があるのでビューポイントが多く景色がとてもキレイ。それに、海も山もあって絵になる場所が多いですね。今作品は、季節としては春~初夏でしたが四季折々で違う魅力があると思うのでどこを取っても素敵な場所です」(制作スタッフ)。

■ 「力餅家」

自転車に乗れるようになったひろみは、巴に鎌倉案内をしてもらうことに。レンタサイクルショップで、偶然担任の森四季と会い、ひろみと同じく新しく鎌倉にやってきた彼女も含めて、3人で鎌倉サイクリングをする。鎌倉文学館や長谷寺などさまざまなスポットを巡る中で描かれていたのがこの店。

極楽寺へ通じる道と、御霊神社が交わるところに店を構える和菓子店「力餅家」。江戸時代には茶屋として営業しており、当時は極楽寺や御霊神社を訪れる人々の休憩所になっていたそう。現在のように和菓子店となったのは幕末から明治時代のころで、その時代から変わらない手作りの和菓子を販売。アニメでも四季が買っていた、柔らかい餅をこしあんでくるんだ「力餅」が人気商品だ。

「週末などは観光客の方も多いですが、平日は地元の人も多く、お客さんへのお茶うけや、自分たちで食べるお菓子として買っていかれます。近所のお子さんも、遊んだ帰りにお小遣いを握りしめ、おやつとして求肥を買いにきたりと、子供から大人まで親しんでいただいてますね」(女将の安齊陽子さん)。

■ 「御霊神社」

鎌倉サイクリングをしていたひろみたちは「御霊神社」の境内で休憩をする。四季は、途中で買った力餅を食べて、のんびりしているうちに寝てしまい、しばらく休むことに。ママチャリでサイクリングをしていたひろみは、この間に巴のクロスバイクを借りて周辺を走ろうとする。しかし、鎌倉に来たばかりで土地勘のない彼女は迷子になってしまう。

平安時代後期に創建されたという由緒正しい神社で、鎌倉・湘南地帯を開拓した領主、鎌倉権五郎景正公が御祭神だ。9月に行われる例祭の面掛(めんかけ)行列は、お面をかぶった人たちが、神の渡しとして神輿を先導する行事で、神奈川県の指定無形民俗文化財になっている。また、鳥居のすぐ目の前を江ノ電が走っていくという風景も鎌倉ならではだ。

「地元の人たちからは、祀っている神様から“権五郎さま”と呼ばれて親しまれています。子供のころから初詣や面掛行列などに参加しているためか、鎌倉から離れてお嫁に行った人も、子供のお参りにわざわざ戻ってきて、ここにきてくれる人も多いんです」(宮司の菊地晋介さん)。

■ 「片瀬江ノ島東浜海岸」

部としての実績を作るために、部活動対抗オリエンテーリングに参加した女子自転車部のメンバー。鎌倉のさまざまなスポットを巡り、最後に江ノ島タワーへ向かう途中、疲れてしまった自転車初心者の神倉冬音のために、片瀬江ノ島東浜海岸で休憩する。

目の前には江ノ島、左手方向には三浦半島が一望できる眺めが魅力的な海岸。東西5キロに広がる砂浜は“東洋のマイアミビーチ”と呼ばれ、その風景と、小田急、江ノ電、湘南モノレールの駅がそばにある利便性で、夏には多くの人が海水浴に訪れる、全国屈指の海水浴場でもある。また、海水浴場が開いている毎年7~8月には、朝フラや、ビーチテニス大会をはじめとした、さまざまなイベントを行う「江の島マイアミビーチ・ショー」を、片瀬西浜・鵠沼海水浴場、辻堂海水浴場とともに開催している。

「アニメ制作時は、海沿いの道を自転車でも走ってみたいと思ってもらえるように海はきれいに、有名な場所も多いのでリアル感のある描写表現を背景担当にはがんばってもらいました。ひろみたちを見て、自転車って楽しそう、乗りたい!と思って、マナーを守って自転車で巡ってもらえたら、なおうれしいです」(制作スタッフ)。



山や海、神社や寺院だけでなく、観光スポットも点在している鎌倉・江ノ島エリアは、いろいろなところを巡る自転車をテーマにしたアニメにはピッタリ。さらに、江ノ電沿線にはさまざまな学校があり、高校生たちが活動する街としても、リアリティをプラスしている。

また、観光スポット近くのメインとなる通りは人通りも多いが、少し路地に入ると、閑静な住宅地になっており、その中には古くから姿を残す民家も。それだけで“古都”の名の通りの趣が感じられ、都会とは一味異なった、ゆったりとした時間が感じられるのもこの街の魅力のひとつ。

さらに、春には桜やアジサイといった草花、夏は片瀬江ノ島東浜海岸をはじめとした海、秋は紅葉、冬には江ノ島のイルミネーションと、四季が名前に入っている「南鎌倉高校女子自転車部」の個性的なキャラクターたちと同じく、季節ごとに異なった表情を見せてくれる鎌倉・江ノ島エリア。アニメに登場したスポットを巡り、まずは春の温もりを感じてみよう。【東京ウォーカー/小松孝裕】

最終更新:4/10(月) 15:35
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