ここから本文です

フェラーリ GTC4 ルッソTを初試乗──マラネッロが新方程式を生み出した!

4/10(月) 18:31配信

GQ JAPAN

フェラーリの最新モデル、GTC4 ルッソTをイタリア・トスカーナで試乗した。西川淳はいう。12気筒のGTC4ルッソの弟分と侮るなかれ、と。

【フェラーリの新型GTC4 ルッソTの動画とフォトギャリーはこちら】

■トスカーナで驚く

2011年にFF(フェラーリ・フォー)が登場したとき、マラネッロは、それをまったく新しいコンセプトに基づく、つまりは何かの後継モデルではないという意味で、久々のオールニューモデルだと宣言していた。

何を仰るお馬さん、4WDとなってシューティングブレークのような格好をしてはいるけれども、実質的には60年代初頭の250GT2+2に始まるフル4シーター12気筒FRの跳ね馬、最近でいうと456GTや612スカリエッティ、の後継モデルじゃないか、とボクは勝手に踏んでいた。

FFはその後、GTC4ルッソ(以下ルッソ)へと進化を遂げて、豪華なGTカー兼スポーツカーとして、独自のポジションを築いて現在に至っている。平均購入年齢層も、以前の12気筒モデルから比べると10歳、若返ったらしい。

やっぱり、それはまったく新しいモデルだったのだろうか。

その疑問をマラネッロは、まったく違う角度から解き明かしてくれた。その答が、新型モデルGTC4ルッソT(以下ルッソT)である。

ちょっとややこしい話だが、こういうことだ。マラネッロはルッソTをルッソの派生グレードであるとは決して言わない。まったく新しい、6番目のモデルであると主張している。その理由は、走りがまるで違うから、らしい。

名前はTが加わっただけで同じようなものだし、内外装のデザインもエンドマフラーと20インチ鍛造アルミホイールを除けばまったく同じ。どうみても派生でしかない。確かに、12気筒から8気筒ツインターボへと換装され、4WDではなくFRの2WDで、機械的な中身はまったく違うかも知れない。だからといって、それは流行のダウンサイジングレベルというべきもので、別のクルマであるとは、いかにマラネッロであっても強弁に過ぎるのではないか。

そんな疑念を抱きつつ、トスカーナの山岳都市モンテレッジオーニからルッソTを駆り出してみれば、はたしてたちまちルッソとはまったく違うクルマだ、とマラネッロの言う通り得心してしまっている自分がいて、驚いた。

■12気筒ルッソとの大きな違い

とにかく、軽快だ。ハナ先は驚くほど軽やかに動き、それでいて4輪がしっかりと路面を捉えている感覚が乗り手に伝わってくる。腰から後は、リアタイヤと直結しているがごとく、常に力強く前へと押し出され、しかもスロットル操作にたいする応答性はどんな領域でも峻烈である。

ルッソの12気筒エンジンには、高回転域まで回して力を振り絞るように楽しむという官能性があった(それこそが自然吸気12発の魅力だ)が、ルッソTの8気筒ツインターボはもっと機能的で、サーキット以外では低中回転域を使用しているだけで要求性能のすべてに答えきってしまうほどだ。なにしろ、最大トルクは12気筒比+60Nm以上の760Nmであり、それがなんと3000回転から5250回転までのワイドバンドで発揮される。だから、そのトルク特性を利用して走ったほうが力強く心地いいわけだ。

当然、街乗りでも扱い易い。右足をちょっと踏み込むだけで十分なトルクが溢れ出る。ターボ・ユニットの7段DSGデュアルクラッチミッションとの相性のよさは、すでにカリフォルニアTなどで実証済み。ルッソTでは制御関係がさらに洗練されていた。

ただし、乗り心地は硬めに終始する。これもまた、ルッソとの大きな違いである。感覚的にはフロアの板を2枚ほど抜かれたか、と思うくらいにソリッドな乗り心地である。特に低速域から中速域、120km/hあたりまで、が硬い。つまり、日本の合法的な速度域で乗るかぎり、とても硬いクルマだということだ。カリフォルニアTのハンドリングスペチアーレ(HS)に近い感覚だった。

1/2ページ

最終更新:4/10(月) 18:46
GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年11月号
2017年9月23日発売

600円(税込)

EXILE AKIRAが登場!ニューヨークのアキラ/いま手に入れるべき禁断のNew It アイテム大行進!!/浅草&錦糸町「酒場ガイド」 濹東綺〝舌〞ほか