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アドビがアドテクに本格参入:テレビ―デジタル一元管理プラットフォーム

4/10(月) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

Adobeは21日、広告運用管理プラットフォーム「Advertising Cloud」のリリースを発表した。Advertising Cloudを利用するとテレビと多数のデバイス / プラットフォームにまたがるデジタル広告を一元管理できるという。今回のリリースには以下のような特徴があるようだ。

マーケティングテックとアドテクの垣根を越えて

*テレビ軸で動画などのデジタル広告を買う大手広告主を想定顧客にしている

*セールスフォース、オラクルなどに対し、顧客接点での強みを増し、ユニークさを狙う

*公式にアドテク業界に参入したと言える。Google、トレードデスク(The Trade Desk)などが競合

Adobeは昨年12月に動画DSPのチューブモーグル(TubeMogul)を5億4000万ドル(約600億円)で買収完了した。Adobeのクラウド製品群にもとからあるさまざまなデジタル広告買い付け・管理機能とチューブモーグルがもつ、テレビとデジタルを横断したデータを測定し、プランニングを行い、デジタル動画買い付けをリアルタイムに執行する機能を統合した。

同社のクラウド製品を合わせると、テレビ―デジタルを貫いたプランニングができるようだ。(1)企業は顧客の行動を知り、(2)分析し、(3)広告コンテンツを製作し、(4)動画・ディスプレイ・ソーシャル・検索広告を買い付け、(5)テレビ広告を含んだ効果測定から予算調整をする――という形。

昨今のテレビと動画の融合トレンドに狙いを定めた製品とも言える。米国では、テレビとコネクテッドテレビ、デスクトップ、モバイル、タブレットなどで視聴されるデジタル動画の垣根が極めて小さくなりつつあり、サービスが百花繚乱だ。

eマーケター(eMarketer)の昨年9月の予測値によると、米国のデジタル広告費は720億ドル(約8兆円)に達し、テレビ広告費712億ドル(約7兆9000億円)を超える。2016年以降はデジタルがテレビを突き放していく。デジタル広告において動画のパイはまだそこまで大きくないが、Google、Facebookだけでなく、通信キャリアのベライゾン、AT&Tなどの世界時価総額ランク20位以内に入る企業が投資を注ぎ込む、成長領域だ。

テレビとデジタルをまたぐチューブモーグルの機能により、Adobeはテレビを主軸にした大型キャンペーンに食い込める可能性がある。

Adobeのテレビ・映像業界への関与は複雑だ。テレビ事業者のデジタル配信機能や動画広告挿入機能などを「Primetime」で提供しており、他方映像編集ソフトを制作サイドに提供している。買収したチューブモーグルはテレビとデジタル広告の買い付けを自社のダッシュボードで一括管理する「プログラマティックTV」のビジョンをもっていた。これはクール前に新番組枠を売る「アップフロント」という伝統的な米広告業界の慣習とは異なる。

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