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真のダイバーシティを考える 第13回:働き方改革―「ライフ」の充実が問われている

4/10(月) 21:43配信

オルタナ

政府が積極的に推進している「働き方改革」。企業の中には「18時半になったらオフィスを消灯する」「PCにアラートが出て使えなくなる」「残業にはペナルティ」など、長時間労働を削減するための施策を積極的に行う企業・団体も増えています。(山岡 仁美:オルタナ/Sustainable Brands Japan)

そこで問題になるのが、仕事の質が全く向上していない職場で発生する「持ち帰り残業問題」です。

これまでと同じ業務内容、メンバー、マネジメント体制であるにもかかわらず、残業時間だけを規制したことで、当然ながら業務時間内に仕事が終わらない状況は生じます。そこで「持ち帰り残業でカバーしている」という実状も散見されています。これでは、まったくもって「働き方改革」ではありません。

夕刻以降のカフェを観てみると、PC作業に没頭するビジネスパーソンが目に入ります。昨今、会社のファイルやデータ、USBなど、外部に持ち出すことが厳しく制限されているにもかかわらず、こうした光景が目に入るということは、社内ドキュメントに関わらない、例えば企画書の下書きなどに取り掛かっているか、何らかの裏技を用いて社内ドキュメントなどを持ち出して作業していると思われます。

前者は生産性の悪さを加速するものですし、後者はコンプライアンス上の問題と言え、仕事の質向上とは真逆の状態と言えます。

そもそも、ダイバーシティ推進とは、多様性を活かし推進することです。仕事の質が悪くなっているのであれば、多様性も活かせず、推進もしていない状態です。

ならばどうしたらよいのか。それにはワークライフバランスならぬワークライフハーモニーへの着眼点が肝要になります。仕事(ワーク)と生活(ライフ)のバランスではなく、仕事(ワーク)と生活(ライフ)のハーモニーです。

例えば、NTTドコモでは、従業員個々のライフスタイルに合わせ勤務時間をずらして働ける「スライドワーク」という制度を設けています。ライフスタイルに合わせているので不毛な長時間労働やタスクにはならず、モチベーションアップと生産性向上を実現し、プライベートにおいても充実した日々を送ることができ、さらにそれが好循環となり、社内風土も活性するという産物をもたらしています。

とはいえ、「ライフ」の充実の根幹には、管理統制を主軸としたに日本が得意とする旧式マネジメントを打破する大きな意識改革、そして従業員個々の高い自己責任意識が欠かせないのです。

「サステナブル・ブランド ジャパン」より転載

最終更新:4/10(月) 21:43
オルタナ

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