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ネパール出身のシェフが作る 大阪・吹田の美味なる“焼き”カレーパン

4/10(月) 12:01配信

CREA WEB

「カレーパンがおいしい!」という噂を聞きつけてやってきたのは、JR京都線千里丘駅。駅から徒歩約7分のところに、バゲットを背負った象と山食を模したラクダが描かれたイラストの看板を見つけました。

 そのパン屋「パン デ キラン」は、小さな子供を連れてベビーカーで来店する客が多く、店内はゆったり巡れるようになっています。一角には、おもちゃや絵本、トナカイ木馬も。

「子供が遊んでいる間に、お母さんがパンを選んで買えるように」との配慮だそう。パンが並ぶ陳列台も高めにして、小さな子供が触らないかとお母さんが心配しなくていいようにしてあります。

 そんな心優しいオーナーシェフ、キラン・パンデさんは、1976年、ネパールのカトマンズ出身。奥様は日本人で「父親が昨年までカトマンズでレストランを営んでいたんです。初めて日本に来てパンを食べて、おいしくてびっくりしました。ネパールのパンはおいしくない(笑)。パンの勉強をしたいと思って日本に来たんです」と流暢な日本語で話してくれました。

 2000年から大阪・岸和田市のお店など数店で修業。「自分のパンが日本で通用するか、試してみたくなって」と、2008年に自店をオープン。毎朝3時から、ひとりで一生懸命パンを作っています。店が休みの日にも、パンのフィリング用のカレーを仕込んだりで、大忙しだとか。

 噂の「カレーパン」は、スパイスを効かせた、油で揚げていない焼きスタイル。クミンシードをオリーブオイルで香り出ししてからタマネギやニンジンをじっくり時間をかけて炒め、合い挽きミンチを加えて、ヒヨコ豆、たっぷりのトマトを入れて煮込みます。

 使用する香辛料はクミン以外にも、ターメリック、コリアンダー、チリなど、約20種類。途中で加えて3、4時間かけて煮詰めます。「水は入れません。1日寝かせてから、甘みのある食パン、パン・ド・ミの生地で包んで焼き上げます」。様々な香辛料のバランスがよくて、辛さが後口に残らない。ほのかに広がるクローブの香りが何ともいえません。

 キランさんらしい、もう1つのスパイシーな定番のパンが「タンドリー風スパイシーチキン」。ヨーグルトに香辛料のクミン、コリアンダー、チリ、パプリカ、ペーストにしたショウガを混ぜて、鶏肉を1晩漬け込みます。翌朝オーブンで焼いてからもう1日寝かせて、トウモロコシの粒入りの生地で包んで焼き上げています。

「タンドールという窯を使って焼いていないから、タンドリー風なんです」とキランさんが説明してくれました。生地の甘さで後口に辛さが残ることなく、とてもおいしい。

 スパイシーなパンでは、他にピロシキがあるとのこと。ぜひ、食べてみたいものです。

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最終更新:4/10(月) 12:01
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