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元メダリスト、渡部絵美さんが語る浅田真央引退の本当の理由〈dot.〉

dot. 4/11(火) 13:43配信

 引退を表明したフィギュアスケートの浅田真央(26)。その裏にはどんな思いがあったのか。1979年のウィーン世界選手権で日本人選手初のメダルをもたらした元フィギュアスケート日本代表の渡部絵美氏が語る引退の理由とは――。

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 まずは26歳という年齢まで頑張ってこられて、お疲れさまでしたと言いたいです。引退を決めたのは、今年3月の世界選手権で若い選手の活躍を見て、時代が変わったという感覚があったのではないでしょうか。

 個人的にはイタリアのカロリナ・コストナー選手が3大会ぶりに復帰して、真央ちゃんにも希望を持たせてくれたと思ったのですが……。

 来年の平昌(ピョンチャン)五輪の国・地域別の出場枠が1つ減り、2枠になったことも引退の理由になったかもしれません。若い選手たちは枠を取るために必死です。かつては真央ちゃん自身もそうでした。今では自分が一番年上になり、下から押される立場になりました。引退は後輩たちにチャンスをあげたいという、彼女なりの優しさだったんじゃないかと思います。

 選手としてはバンクーバー五輪で銀メダルを取っていますが、成績より記憶に残る選手でした。何よりも「浅田真央」というイメージが一度も狂うことなく、長い選手生活を終えたのも本当に素晴らしい。普通の女の子なら、高校生や大学生になったら遊びたいとか冒険してみたいという気持ちが出てくるころです。

 人によっては異性を意識したり、タバコやお酒に好奇心が出たりするかもしれません。でも、天使のようなイメージのままで、「真央ちゃんらしくないな」とファンをがっかりさせることが無かった。それは本当にすごいことです。

 26歳というと一般社会人としては新人ですが、アスリートとして小中学生から一線で活躍し、毎日6時間から8時間の練習を続けてきたわけですから決して短くありません。これまで大きなケガがなかった彼女が試合後に足や腰の痛みを明かしたこともありました。

 これから現役選手を離れ、選手として守られてきたカバーのようなものがなくなります。女子選手の中には引退してイメージが悪くなってしまうケースもあるので、「真央ちゃん」のままでいてほしい。羽を伸ばすような行動が少し心配ですね。これはもう母親の気分です。多くのみなさんが「真央ちゃん」を守っていきたいと思っているでしょう。

 女性としてどう生きるかは、お姉さんの浅田舞さんが一番の相談相手になる。お母様はお亡くなりになっていますが、姉妹の絆を深めて、互いに支え合って今後も活躍してほしいと思います。(取材・構成/dot編集部・金城珠代)

最終更新:4/12(水) 16:13

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