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「アルハラ」~“飲みにケーション”の理屈はもう通用しない 酒離れが進み、ハラスメントと感じる若手社員

4/12(水) 7:30配信

日本の人事部

「アルハラ」とは、アルコール・ハラスメントの略で、飲酒に絡む嫌がらせや迷惑行為全般を言う言葉です。アルコール類の多量摂取の強要、酩酊状態での悪ふざけ、暴力・暴言などを含む明確な人権侵害であり、エスカレートすると命の危険を招く恐れもあります。日本では「アルハラ」が原因の死亡事件が起こったことを契機に、1980年代以降、急速に問題視されるようになりましたが、職場の飲み会などでもいまだに根強く残っており、近年は上司から「アルハラ」を受けた部下が会社に被害を訴えるなど、深刻なトラブルに発展するケースも後を絶ちません。

“飲みにケーション”の理屈はもう通用しない 酒離れが進み、ハラスメントと感じる若手社員

アルコールを始め依存性薬物の問題に取り組む国内の代表的な組織である、特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)では、「アルハラ」を以下の5項目と定義しています。

1.飲酒の強要(上下関係・部の伝統・集団によるはやしたて・罰ゲームなどといった形で心理的な圧力をかけ、飲まざるをえない状況に追い込むこと)
2.イッキ飲ませ(場を盛り上げるために、イッキ飲みや早飲み競争などをさせること)
3.意図的な酔いつぶし(酔いつぶすことを意図して飲み会を行なうことで、傷害行為にあたる。吐くための袋やバケツ、「つぶれ部屋」を用意していることも)
4.飲めない人への配慮を欠くこと(本人の体質や意向を無視して飲酒を勧める、宴会に酒類以外の飲み物を用意しない、飲めないことをからかったり侮辱したりする)
5.酔った上での迷惑行為(酔ってからむこと、悪ふざけ、暴言・暴力、セクハラその他ひんしゅく行為)

アルコールはコミュニケーションツールとして人間関係の導入に使われることが多く、それゆえに、職場や学校で歓迎会の多い春は「アルハラ」によるトラブルが起こりやすい季節でもあります。とくに日本人は遺伝的に「下戸」――アルコールの分解能力が弱く、急性アルコール中毒に陥りやすい人が半数近くを占め、体質的にいっさいアルコールを受け付けない人も5%ほどいると言われており、毎年この時期になると、大学の新歓コンパで中毒に陥り、救急搬送される新入生が後を絶ちません。しかし「アルハラ」の被害は学生だけでなく、社会人にとっても深刻で、身体的なダメージより、むしろ上司や先輩による飲酒の強要に不快感、嫌悪感を覚えるケースが多いようです。

「飲みにケーション」が死語になって久しく、昨今は若者の“アルコール離れ”が進んでいます。飲酒にまつわるかつての会社文化の常識はもはや若手社員には通用せず、彼らが「ハラスメント」だと受けとめるハードルは想像以上に低いと心しておくべきでしょう。「おい、飲みに行くぞ!」といった上司の高圧的な声かけや、花見の宴席などでノンアルコール飲料を用意しないのも、飲めない人にとっては立派なアルハラ。上記の定義をよく確認して、アルハラ加害者にならないよう注意する必要があります。

最終更新:4/12(水) 7:30
日本の人事部

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