ここから本文です

投資の狙い目、最高益更新銘柄の多いセクターは? 

4/12(水) 13:31配信

会社四季報オンライン

 株式市場では米軍のシリア攻撃をきっかけに地政学リスクへの警戒ムードが台頭。先行きをめぐって一段と不透明感が強まっている。日本株相場の今後の見通しをカブドットコム証券投資ストラテジストの河合達憲氏に聞いた。

 日本株は今2018年3月期業績の伸びを好感する形で、6~7月ごろを高値とする年央高の展開を想定している。予想PER16倍程度を前提にすれば、日経平均株価が2万2000円前後まで上昇するポテンシャルはある。

 ただ、ドル・円相場が1ドル=110円前後の現在の水準から一段と円安に振れる公算は小さく、株価もさらなる高値を目指すのは難しそうだ。大幅に下落するリスクは小さいとみられるが、年末は年初の1万9000円まで往って来いとなる値動きを想定している。

 昨年以降、相場の幹になるようなテーマがなくなったように感じる。アベノミクス相場では、成長戦略の関連で地方創生やインバウンドなど、国策として大規模な予算執行に絡む「幹」になるテーマがあった。しかし、最近は働き方改革や介護など、「幹」にはなりにくいテーマが中心だ。
 
 「テーマ難」の環境といえるが、こうした中で銘柄を選ぶ際に注目したいのが、過去最高利益更新見通しの好業績銘柄だ。最高益更新銘柄の多いセクターは、それだけ勢いがある。業界全体に追い風が吹いているか、個別に経営力のある銘柄が多く含まれているということだ。
 
 経常利益ベースでは、サービス業、小売り、情報・通信といったセクターに最高益更新銘柄が目につく。小売りについては市場全体の裾野が広がっているというよりもむしろ強い企業が顔をそろえている面が大きい。これに対して、サービス、情報・通信など領域では新しい市場の開拓が進んでいると言えるだろう。
 
 「情報通信」とはいっても携帯電話会社などのインフラではなく、スマホゲームやスタンプなどデジタル関連の市場の伸び代が大きい。スマホゲームはどれがヒットするかを見抜くのは簡単でないが、市場全体が拡大しているのは確か。ヒットに伴って業績や株価が様変わりする期待は大きい。

 (聞き手:会社四季報プロ500編集長 丸山 尚文)

 かわい たつのり●カブドットコム証券 投資情報室 投資ストラテジスト。近畿大学大学院・博士前期課程修了。日本で数少ない証券専攻修士号のマスター称号を有する。中堅証券調査部にて調査・情報畑一筋で20数年来、企業調査や投資戦略、投資手法などのストラテジー構築に従事。ファンダメンタルズとテクニカルを融合した投資分析を実践。著書、メディア出演多数。大阪国際大学などで講師として登壇も。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

河合 達憲