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現代版『銀河鉄道の夜』?『けものフレンズ』の何が人を惹きつけたのか

4/14(金) 20:00配信

BEST TIMES

言い当てがたい“流行”の理由

「すごーい!」「たーのしー!」「きみは〇〇なフレンズなんだね!」 ネット上ではTVアニメ『けものフレンズ』のセリフを語源とした言い回しが溢れかえっています。 BD付きオフィシャルガイドブックは予約段階で即完売、現在も入手困難な状態が続いていて、OP曲「ようこそジャパリパークへ」を唄う「どうぶつビスケッツ×PPP」が「ミュージックステーション」に出演するほど注目されています。

『けものフレンズ』とは、動物がヒト化した「フレンズ」たちが住む「ジャパリパーク」で迷子になった一人の女の子「かばん」が、サーバルキャットのフレンズ「サーバル」と出会い、自分が何者なのかを知るために一緒に旅をしていくというお話です。 『けものフレンズ』は何故注目され、流行ったのか。いろいろな人がいろいろな観点から考察しています。しかし、どれだけ考察してみても、いまいちしっくりくる答えを出すのが難しい。なんだかわからないけれど、いつの間にかハマっている。『けものフレンズ』は、そんな不思議なアニメです。 流行の本当の理由を的確に言い当てるのは難しいでしょう。ただ、一つ確かなこととして言えるのは、『けものフレンズ』はとても面白くて良質なアニメ作品だったということです。
 面白くて良質な作品だから流行るわけでも、流行っているから面白くて良質な作品だというわけでもないのが世の常です。しかし、『けものフレンズ』の場合は、面白くて良質な作品が実際に作品を見た人たちの間で広がっていき、作品の良さが多くの人に共有されていったことで、結果的に流行った。これは、芸術やエンタメ作品の世界における一つの幸福な事例と言えるでしょう。 なにしろ、原作となったアプリゲームはアニメ放送前にサービス終了となっていて、コミカライズされた漫画版も放送期間中に完結するという状態。事前にさほど宣伝されていたわけでもなく、放送前の注目度は一月スタートのアニメ番組の中では最低ランクでした。
  しかし、第三話、第四話が放送されたあたりから一気に注目が高まります。それはひとえに、実際に作品を見た視聴者たちがネットで感想を共有していったからだと言えるでしょう。 こういった形での人気の出方は、映画『この世界の片隅に』の人気の出方と少し似ています。
 いずれにしても作品の面白さ、良さが受け入れられていくことが人気上昇の一因となったのですが、ではどこが面白いのかというと、なかなかそれを言語化するのが難しい不思議な作品でもあるのが『けものフレンズ』という作品です。
 だから、今回は何故『けものフレンズ』は流行ったのかということよりも、『けものフレンズ』のどこが良かったのかという点を考えてみます。

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