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マルハンが導入したギャンブル依存症対策プログラムはどこまで実効性があるのか?

HARBOR BUSINESS Online 4/14(金) 16:20配信

 パチンコ業界最大手の株式会社マルハンが、全国44の都道府県(全45店舗)において、「自己申告プログラム」の導入をHP上で発表した。

「自己申告プログラム」とは、パチンコ業界が推進するギャンブル等依存問題対策の取り組みの一環であり、この1カ月で、マルハン以外の多くのパチンコ店でも導入を始めている。パチンコ業界団体である日本遊技関連事業協会(以下、日遊協)によれば、3月16日時点で全国489店舗が「自己申告プログラム」を導入しており、その数は日ごとに増えている。

 パチンコ店の「自己申告プログラム」とは何なのか。その実効性はいかほどなのか。

◆「自己申告プログラム」とは何なのか?

「パチンコ・パチスロをご遊技される会員カードをお持ちのお客様が、1日の使用金額の上限を店舗に自己申告すると、その上限額を超えた場合に店舗スタッフがその事実をお客様にお知らせするシステムです。このシステムにより、適度にパチンコ・パチスロを楽しみたい、のめり込みを抑制したい、と考えるお客様の要望に応え、安心した遊技環境をサポートするものです」(株式会社マルハンHPより)

 これが「自己申告プログラム」である。パチンコを遊技した人であれば分かるであろうが、その内容は、ギャンブル等依存症対策の実効性の観点から言えばかなり杜撰である。

 そもそもプログラムの前提が、「会員カードを使用した遊技客」に限定されており、1日の申告金額の上限を超えても、その「事実を伝える」のみ。

 遊技客の立場から言えば、パチンコホールの会員カードを使用しなくても遊技はでき、上限オーバーの事実を伝えられても、それ以降も遊技の続行は可能だ。そもそも、自己申告していないパチンコ店では遊技し放題なので、「自己申告プログラムの導入=依存症対策」とは決して言えない。

◆自己申告プログラムの欠点をどう克服するのか

 既報ではあるが、厚生労働省は新たな調査の中間報告として、全国のギャンブル等依存症者の数は約280万人であり、直近1年の依存症者も約60万人としている。そのほとんどの依存症者の主因は「パチンコ」とされており、パチンコ業界としては、ギャンブル等依存症の対策を至急講じなくてはならない状況にある。

 この「自己申告プログラム」は、その対策の主要なものの一つである。

 現在の内容では不十分な対策ではあるが、例えば、地方の過疎地のパチンコ屋。遊技だけではなく、コミュニテイーの一環としてパチンコ店に足繁く年配の遊技客が、まかりまちがってパチンコに大金を使用しないよう、例えば家族が付き添って「自己申告プログラム」を利用するのはとても有意義に思う。

 反面、パチンコを勝ち負けだけで遊技するコアなユーザー層には、まったく無意味な対策であり、そもそも申告もしないであろう。

 そのような欠点は、パチンコ業界側も十分に把握しており、この「自己申告プログラム」を主管している日遊協では「現在は使用金額の上限額を申告する仕組みだが、改善案では、金額の他、遊技回数や時間についても申告できる運用を検討しているという。

 また、当事者だけでなく家族からの申告や、会員カードを持たない遊技客からの申告なども検討している」としている。

<文・安達 夕>

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:4/14(金) 16:20

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