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日本は敵基地攻撃能力を保有すべき? 原発や東京が攻撃に晒され、戦場になる!

週プレNEWS 4/15(土) 6:00配信

今年に入り、ミサイル実験を繰り返す北朝鮮と、その挑発に激しく反応するトランプ米大統領。

それを背景に安倍政権内では「敵基地攻撃能力」論が高まっているが、『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏は「日本を戦場にしてはいけない」と危機感をあらわにする。

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自民党の安全保障調査会が、安倍政権に「日本も敵基地を攻撃する能力を持つべき」との提言を行なった。この背景には北朝鮮・金正恩党委員長とトランプ米大統領の間で過熱する挑発合戦がある。

今年に入り、北朝鮮はミサイル実験を繰り返している。しかも、アメリカ本土を射程に入れた大陸間弾道ミサイルの完成も近い。さらに、かなり大規模な6度目の核実験も行ないそうだ。

これにトランプ大統領が激しく反応している。米中首脳会談を目前にした4月3日には、「中国が解決しなければ、われわれがやる」と、北朝鮮のミサイル基地への「先制攻撃」を示唆するかのような発言をした。

政権発足以来、選挙中の公約が次々と議会に拒否されるなど、さえない状況が続き、支持率も史上最低というトランプ大統領。北朝鮮クライシスを演出することで、米国民の関心を内政から外政へと転換したいと考えても不思議ではない。「今こそ団結を!」と訴え、求心力を取り戻す作戦だ。

実は、米朝はいまだ戦争中である。米朝が戦った朝鮮戦争は53年に停戦になっただけで“終結”はしていない。北朝鮮は、いつか米国に攻撃され、イラクやリビアの二の舞いになるのではないかと恐れている。このアメリカの脅威に対抗するために、米本土を狙う核ミサイルの開発を行なっているのだ。

在日米軍を攻撃対象にすると宣言しているのも、まさに北朝鮮の敵は米軍だということを明示するためだといってもよい。

トランプ政権が北朝鮮を攻撃すれば金正恩委員長はすぐ対米報復に動く。しかし、米本土を攻撃する能力はないので、ターゲットの最有力候補は在日米軍基地ということになるわけだ。

このとき、トランプ大統領は、盟友・安倍首相に「一緒に戦おう」と声をかけるだろう。安倍首相は、日本は攻撃を受けていないという理由で参戦を断れるだろうか。首脳会談で異常なまでのトランプ氏へのすり寄りを見せておいて、いまさら「別行動」などとは口が裂けても言えないはずだ。「存立危機事態」を宣言して参戦するだろう。

そうなれば日本は、まさに米国と並んで北朝鮮の敵となり、米軍基地だけでなく、日本全土の原発や東京などの大都会が攻撃されることになる。

先制攻撃でミサイル基地を全滅させればよいという主張もあるが、北朝鮮のミサイル技術は進歩している。一度に4発ものミサイルを移動式発射台から同時に撃つ能力も誇示したばかりだ。VXガス搭載ミサイルが何十発も飛んでくるかもしれない。そのうちの数発でも撃ち損じれば、国内の犠牲者数は数千人単位になるかもしれない。

日米韓の協力で、北朝鮮に勝つことは可能だろう。しかし、数千人の犠牲者を出して、「勝った」と喜べるのか。

今、日本がすべきことは、敵基地攻撃能力を保有して、この戦争に加担することではない。

まずトランプ政権に無謀な北朝鮮攻撃はやめろと忠告することだ。そして同時に金正恩委員長に対して、日本がトランプ政権に攻撃を思いとどまるよう説得するから、北朝鮮も自重してほしいと外交サインを送るほかない。

日本を戦場にしてはいけない。敵基地攻撃能力は百害あって一利なし。逆に日本の安全を脅かしかねないシロモノなのだ。

●古賀茂明(こが・しげあき)
1955年生まれ、長崎県出身。経済産業省の元官僚。霞が関の改革派のリーダーだったが、民主党政権と対立して2011年に退官。近著に『国家の暴走』(角川oneテーマ21)。インターネットサイト『Synapse』にて「古賀茂明の時事・政策リテラシー向上ゼミ」を配信中

最終更新:4/15(土) 6:00

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