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セルフブランディングがすぎる輩にご用心:広告業界が抱えるバカげた状況

4/17(月) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

広告業界には、とあるインチキがはびこっている。ただし、これはボットによるイカサマでも、見えないインプレッションによるペテンでもない。

この業界に長くいる人たちに聞いてみればいい。そのようなインチキに手を染めているのは、掲示板サイトのレディット(Reddit)で1日中議論しているクリエイティブディレクター、カンファレンスで休みなくしゃべり続けるストラテジスト、遠く離れた場所で賞を獲得した広告の批評ばかりしているクリエイティブ責任者だと答えるだろう。カルチャー誌「フェイダー(The Fader)」のスタイルを追いかけたり、クリエイティブ・ビジネス・フェスティバルの「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト:South by Southwest)」に顔を出したりすることに、もっぱら時間を費やす「プロのクールガイ」であることは、言うまでもない。

「インチキの横行は、業界の危機的状況を現している」と、アンドリュー・ペイトン氏はいう。同氏は、デジタルエージェンシーのR/GAに5年間勤めたあと、いまはフリーランスのクリエイティブディレクターをしている人物だ。「そのうえ、ビジネスの落ち込みが加速しているため、我々の誰もが愚かな人間になりつつある」。

カッコつけたがる人間は、どの業界にも一定の割合でいる。だが広告業界がいささか特徴的なのは、誰に聞いても、その手の人間が必要以上にいることだ。業界はいま、大きな変革の苦しみにあえいでいる。そのため、ポートフォリオのなかに優れた印刷広告がひとつあるだけでは、「業績」として十分ではない。デジタルメディア(特にソーシャルメディア)の隆盛によって、もっともらしい話をする人がますます増えているのだ。

彼らは、やれユーザーを呼び込めだの、釣りは魚のいる場所でせよだの、コンテンツが王でコンテキストが女王であることを思い出せだの言いながら、いかにも新しそうなマーケティングメッセージを駆使して、自分のブランドを売り込んでいる。だが、デジタルメディアで実際に行われていることは、Facebookの投稿であれ、SEOであれ、広告の際限ない入れ替え作業であれ、決してそれほどカッコいいものではない。行動より口先だけの人が多いのもうなずけるというものだ。

「私が知っている人はみな、同じ不満を口にする。我々のいる業界では、自分たちはいまや、作り手というよりコンサルタントになっているというのだ。具体的な物を作っていないときには、中身のない話が役に立つことがある。すると、人々はますますそうせざるをえなくなり、もっともらしい話によって自分を大した存在に見せかけようとするのだ」と、ペイトン氏は述べている。

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最終更新:4/19(水) 15:52
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